2010年9月12日(日)
来年2月交換へ
安武有彬さんの作品選ぶ
 山の緑と海の青で調和
  新ロープウェイ、デザイン決まる
焦げ茶と青などのデザイン

カラー写真(尾道市のページ)<クリック
 第1回目の「尾道大菊人形展」が開かれた1957
年3月の開業で、尾道の観光シンボルにもなって
いる「千光寺山ロープウェイ」の3代目となるゴ
ンドラのデザインが決まり、尾道市が発表した。
 1981年3月から使っている現在のゴンドラ
が30年近くになり錆が出るなど老朽化したこと
から、市は今年度の当初予算で6200万円を計上、
交換するもの。
 ゴンドラの外装デザインを広く募集したところ、
北は北海道から南は福岡県まで、下は7歳の小学
生から60代までの70点が寄せられた。
 郷力和晴副市長はじめ尾道観光協会、商工会議
所の役員ら5人で選考が行われた結果、福岡県の
フリーデザイナー、安武有彬さん(27)の作品が
選ばれた(=写真は市観光課の提供で完成イメー
ジ模型)。
 開業当初からの名称「さくら」と「かもめ」は
変更せず、両車両とも濃い茶色のボディーにさく
ら号はドアと底面に山をイメージする緑色の縁取
りがされ、前後左右にピンク色と緑色のストライ
プがポイントになる。
 かもめ号は青色のドア、黄色とのストライプな
どで海を連想させるデザインになっている。
 「落ち着きと小さな驚き、なじみやすさと目新
しさを同時に感じさせる」、「レトロ調の中にも
モダンさが光っており、新しい尾道らしさを感じ
させる」、「海の青、山の緑が調和のとれた色調
の中で生かされているデザイン」と評価された。
 安武さんには表彰状と記念品、10万円分のギ
フト券が贈られる。
 新しいゴンドラは初代、2代目のものよりも角
張っているが、山頂駅と山麓駅のホーム、ロープ
や支柱に掛かる重量の制限などから、現在の物
(30人乗り)とほぼ同じ大きさ(幅1.8m、長さ
4m、高さ2.4m)になり、重さの関係から冷暖房
機も取り付けられない見込み。
 観光客が少ない来年2月上旬に、1週間ほど休
業して交換される予定。
 ロープウェイは開業から昨年度までに、累計で
1249万7000人を運んでおり、現在も1年間に約27
万人が乗車している。        [幾野伝]



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