2009年8月20日(木)
向島に食堂を
昼に5百円で海鮮丼、刺身も安く
 魚の美味しさ伝えたい
  修行14年料理人で漁師の井上利晴さん
店の前と厨房
 現役漁師でしかも料理人による、その名も「ば
んや」と名付けられた食事処が先月末、向島町富
浜にオープンし、新鮮な魚料理が安く食べられる
とあって、人気を集めている。
 天満屋ハピータウン向島店の西側、市民センタ
ーむかいしまの北側に新しく店を構えたのは井上
利晴さん(47)=写真上=。
 高校卒業後、大阪の辻調理師専門学校に学んだ
井上さんは、老舗料亭の大和屋グループ(大阪−
京都−長野)でトータル十四年間修行した料理の
プロでもある。帰郷後は、当時歌浦漁協の組合長
をつとめていた父、重夫さんの養殖ノリの栽培を
手伝い、その後スーパーマーケット内に鮮魚店を
開いてきた。
 そのスーパーの閉店をきっかけに食事処の開店
を決意したもので、二階建ての店舗を借りて明る
い純和風に大改装した(設計・施工は新浜二丁目
の大田建築事務所)。
 日替わりランチでは五百円のワンコインで海鮮
丼やカレーライスを用意。天ぷらや刺身の造り、
煮魚、酢の物による定食(1980円)、お子様ラン
チ(480円)も揃える。
 夜のメニューでは、刺身はタイやヒラメが350
円、クロイソ480円、刺身合わせ980円、天然コフ
グの唐揚げ480円、ハンバーグやヒレカツなど洋
食もある。
 時間をつくっては漁に出掛け、養殖場ではその
日に使う魚を自分の目で吟味する毎日。九月から
は地アナゴの丼、蒸し寿司などもメニューに加え
るなど、出来るだけ地元の旬の食材を使いたいと
意気込む。
 2階には最大50人はどが集える宴会スペース
もあり、「ワイワイがやがや、家族連れ、グルー
プで楽しめる店にしていきたい」と井上さん。
「魚離れが言われているが、特に若い人に魚の本
当の美味さを知ってもらえるきっかけにも繋げた
い」と抱負を語り、「メニューの調理法など知り
たい方は、どうぞ聞いてやって下さい」とお客と
のコミュニケーションも大切にしていきたい考え。
 さらに厨房は、尾道市内で業務用がまだ2軒目
となるオール電化にした(=写真下)。中国電力
尾道営業所よると、給湯や調理器具をオール電化
にすることで、1.厨房内の室温上昇が抑えられる
(環境改善)2.ランニングコストが削減できる
3.調理器具がコンパクトなので、空間を立体的に
活用できる、といったメリットを説明している。
 「ぱんや」の電話番号は44-8780。
                  [幾野伝]

文中の「ハピータウン」はこちらで、
その西(左)側にあるもよう



ニュース・メニューへ戻る