2009年8月2日(日)
 郷愁漂う尾道の今昔風景
  雁木や造船所のT型クレーン
作品を手に上野さん
 今昔の尾道風景を描いた「上野重治近作展」が
新浜1丁目、画廊喫茶あすなろで開かれ、郷愁を
呼んでいる。13日まで。
 広島光風会会員、日本美術家連盟会員、チャー
チル会尾道会員、上野重治さんが油彩画、水彩画
21点を展示している。
 尾道今昔を描いており、郷愁を誘うのは終戦直
後、海岸マーケットの店舗が張り付き、江戸時代
の石積みが残っていた頃の雁木を描いた思い出の
風景。平成から昭和に変わった頃、全国で尾道に
だけに残っていた日立造船向東工場のT型クレー
ンを朝日や夕日を背景に描いている。
 幼い頃から上野さんの遊び場でひときわ愛着の
強い住吉浜は近景、遠景から角度を変えて全貌を
写し出している。
 現在の作品は観光客は立ち寄らないが尾道の穴
場の千光寺毘沙門堂、駅前再開発で港湾緑地に生
まれ変わったJR尾道駅前など今昔の移り変わり
を温かいタッチで伝えている。
 「時代とともに風景は変わり、その変遷を描い
ています。自分の愛着のある風景がなくなるのは
寂しいものです。住吉浜にも昔は雁木があり、夏
には越中褌で飛び込んでいました」と懐かしんで
いた。

場所はこちらの「あ」



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