2009年5月3日(日)
尾道大学
日本文学科、美術学科学生が共同で
「尾道草紙4」を出版
 尾道の魅力を絵本で綴る
  創作民話「尾道に生まれた10色の物語」
表紙絵
 尾道の魅力を絵本で綴った創作民話「尾道草紙
4」が出版された。尾道大学日本文学科学生がオ
リジナルな物語をつくり、美術学科学生が絵を描
き制作した絵本で「尾道で生まれた10色の物語」
が掲載されている。別冊を含めると「尾道草紙」
は5冊目となった。
 学生が尾道の街を探訪しながら、気に入った場
所で想像力をたくましくしてオリジナルな物語を
創作し、それまでとは違った尾道の魅力を伝えて
いる。物語になった舞台を地図に収録し、市民や
観光客に尾道散策のお供にと薦めている。
 収録作品は南優香・作、伊久麻未・絵「音の鳴
る道」▽黒田直樹・作、坂本実央・絵「潮風に誘
われて」▽松田佐穂・作、洲脇愛・絵「今宵に白
く」▽上田恵里奈・作、橘涼子・絵「語り夜」▽
森元瑠衣・作、秋田まり・絵「八幡参道」▽衛藤
清美・作、岡本奈都美・絵「追いかけ鬼」▽原田
佳美・作、岡本晴夏・絵「水売りと井戸」▽見分
小百合・作、中畑沙也香・絵「小さな狛犬」▽中
根香織・作、金川妙美・絵「かんざし未練」▽鎌
倉勇弥・作、吉川麻衣子・絵「だんだんおはぎ」。
 街を歩いていて冒険心をくすぐられ創作意欲が
沸き上がったり、酔芙蓉に恋し物語を紡いだり、
千光寺山の階段を降りながら構想をふくらませた
り、学生ならではの新しい切りロとみずみずしい
感性で街をとらえ、物語を綴っている。
 編集は学生自らが手がけ、黒田直樹さんは「こ
の本を読んで舞台となった場所にぜひ足を運んで
ください。きっと新しい発見があるはずです。編
集は毎回少しずつ変わり、今回は華やいだ感じの
編集になり、広報も学生達で担いました」と話し
ていた。
 監修にあたった日本文学科、光原百合准教授は
「毎回、個性あふれる物語と絵が集まり、指導し
ながら大変楽しい思いをしています。それぞれが
個性的でありながら本全体を通してみると一定の
傾向が見え、偶然とはいえ面白いのものです」と
感想を述べている。
 同じく監修にあたった美術学科、田村禎英講師
は「尾道には人々のちょっとした愛情や、生活の
中の繊細な美しさが、形として、場として数多く
残っています。尾道草紙には果たすべき役目がま
だまだ多いようです」と尾道草紙の役割はますま
す大きくなるとあとがきで語っている。
 3000部印刷、市内の啓文社、花本書店、尾道商
議所記念館、工房おのみち帆布で販売している。
1部500円。

光原百合准教授は
2002年日本推理作家協会賞受賞の「十八の夏」などを
発表されている作家でもあります



ニュース・メニューへ戻る