2009年3月22日(日)
尾道...セピア色の記憶〜卒業アルバム、思い出の一頁
 槇ヶ峰より尾道発掘
  尾中卒業アルバムに見たありし日の尾道
浄土寺山から市街地を見下ろしたところと、神輿のぶつけ合い
尾道駅ホームに日の丸を持って並ぶ子供たち
 県立尾道北高等学校(渡邊政則校長)の敷地内
に建つ槇ヶ峰会館には、前身となる尾道中学から
の学校資料が豊富に収蔵される一室があるが、こ
のほど元同窓会長で尾中の生き字引でもある松本
達良さんの仲介で、尾道学研究会による資料の確
認調査が行われた。調査には、天野安治会長に研
究会の一員でもある松本さん、企画事務局から林
良司さんが加わり、本紙記者も取材で同行した。
後日には、研究会が着々と構築している【デジタ
ル尾道学アーカイブス】へのデータの取り込み作
業が、松本さんと事務局担当者の手によって行わ
れた。
 種々の資料が保管される中で、研究会の目に留
まったのは、昭和7年(3回生)から昭和17年(13回
生)までの尾道中学卒業記念アルバムで、そこに
は卒業生や学校風景に加えて、その時代の尾道風
景が思い出の一頁として点々と記録されていた。
 絵葉書から尾道を懐古した『尾道..セピア色の
記憶』スタイルに、「尾中卒業アルバムに見るあ
りし日の尾道」を、数回に分けて幾つかご紹介し
たい。
【写真1】尾道全景(昭和7年)=瑠璃山(浄土寺
山)山頂から西に向けての市街眺望で、絵葉書に
もよく見られる構図。山麓近くに筒湯小学校の旧
校舎とグランド、対岸向島には、まだ向島と一体
化していない小歌島が見える。
【写真2】八坂祭−御輿のねり合ひ−(昭和8年)=
まさに荒くれ神輿が絶好調時代の祇園さん。一部
分だけのクローズアップなので、はっきりとした
場所の特定が難しいが、尾道駅前での三体廻しと
見られる。写真では切れているが幟に「両濱」と
見え、当時の神輿担ぎの花形であった東浜・西浜
の浜仲仕連中による寄進。
【写真3】凱旋兵を迎へて(昭和8年)=尾道駅の
上りホームに立ち、SLに乗って帰還する凱旋兵
を賑やかに迎える子供達。ホーム北側に尾道鉄道
のホームと車両(二両編成)が見えている。
 写真撮影は野村写真館で、同写真館は本紙の現
社屋と藤半との間にあった(現存せず)。



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