2009年3月15日(日)
 水彩と短詩のコラボ展
  尾道風景や鞆の浦の緋縮緬
作品を手に
 新浜1丁目、画廊喫茶あすなろで「オリジナル
水彩&短詩形合作展」が16日から31日まで開かれ
る。土日祭日は休業。
 牛乳紙パックを再生しオリジナルな画用紙を使
った岸本加苗さん(75)の水彩画と日本歌人クラ
ブ会員の山口恃至(よりよし)さん(83)の詩が
寄り添った初のコラボ展。
 鞆の浦の雛祭りを見学、古民家大田家に飾られ
ていた男女の稚児雛人形と緋縮緬を描き、「緋縮
緬の歴史は古く平安時代、栄華を極めた中国の王
宮華族が纏いしを、海を渡りし大奥達が贅を集め
て身を飾り、色を競いしものとなる。柄の薬玉縁
起をかつぎ、七卿落ちの大田家で雛段飾りに色そ
える」と滋味のある短詩が絵を浮かび上がらせて
いる。
 このほか千光寺公園の「花の宴」、「原爆ドー
ムの雀」、浅草の「東京の新名所」、高知県の
「室戸」など岸本さんの水彩画と山口さんの短詩
や短歌が見事にマッチし、見る人を楽しませてい
る。
 岸本さんは牛乳パックの中の繊維のパルプを丁
寧に取り出し、ミキサーで撹絆し固めたオリジナ
ルな画用紙を作り、水彩で描いているが、画用紙
の凹凸が油絵のような風合いを醸しだしている。
山口さんは尾道では2人だけの日本歌人クラブ会
員でひねくれ親父のペンネームで知られている。
 昨年3月、「絵筆の散歩」を自費出版したのに
続き、昨年暮れ文芸社から「絵筆の歩み」を発行、
息の合ったコラボ作品集で好評を博している。
 岸本さんは「これからも感動したものを描きつ
づけていきたい」、山口さんは「絵と一緒に短詩
や短歌を味わってください」と呼びかけていた。
2人合わせて158歳、元気溌刺でお年寄りの鑑
といわれている。

あすなろはこちらの「あ」



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