2009年1月11日(日)
尾道学企画展...尾鉄から長江へバトンタッチ
 黄金通り長江の記憶
  青山さんと日下さんの名コンビ再び...
 29日間で約4600人もの来館者数を記録した、尾
道鉄道の企画展【夕イムスリップ・レール...尾鉄】
の余韻冷めやらぬ中、早くも次の尾道学企画展が
スタートを切った。
 尾鉄からバトンを受け取ったのは、旧市街の中
心に位置する地域「長江」で、その名も【黄金通
り長江の記憶】と銘打っている(尾道学研究会・
尾道市教委主催)。
 古くは大田荘からの米の道、石見からの銀の道
往来、更には畳表問屋街などの商業地として栄え、
俗に″黄金通り″とも呼ぱれた長江通りを中心と
する、界隈の失われた、失われゆく記憶を呼び起
こすテーマとなっている。
 長江発掘と伝承に取り組まれ、尾道学ならぬ長
江学を実践された長江歴史保存会の会長で、長江
の語り部となっている青山明さんと、青山さんと
名コンビを組まれた天神町回廊組の生き字引・日
下廣さんが、尾道学の下に再びタッグを組み、今
回の企画展の主体を成す。
 青山さんの労作である戦前の「長江通り絵巻」
を核に、平成2年に撮影された長江界隈の歴史的
建造物の記録写真、畳表問屋で使用された道具類、
廃絶し幻となった長江回廊組エビス講の祭具、長
江中町内会マチづくり研究会(香本昌義代表)と
の協働になる長江の茶園文化・ユウ(「手」へん
に「口」「巴」)翠園、その他、長江に関する明
治から戦後にかけての貴重な古写真が並んでいる。
 とりわけ90年撮影の記録写真は、変貌著しい今
の長江通りでは既に見る事が出来ない、失われて
しまったものの多さに改めて気づかされる。
 古い町内組織である長江回廊組に関する史資料
も豊富で、既報の市民提案事業で資料化着手が決
定した、「戦時下の町内会誌(回覧板)一括資料」
の原物も出品されている。
 併設する、「天神坊大山寺文書が語る、もう1
つの神仏習合」コーナーでは、昨年の11月23日付
紙面で紹介した大山寺文書発掘成果の一部が、尾
道学古文書担当・半田堅二さん解読によって公開
されている。
 豪勢なるかな江戸期に見られた天神祭の詳細、
浅野藩主夫人が支援した随身門再建、神仏分離後
間なしに描かれた天満宮を含む境内図など、全て
が初公開の品々。
 いつもの本通りの街かど文化館(三井住友銀行
東隣)を会場に、会期は25日(日)迄で木曜休館。
10時〜18時、入館無料。
 ◆25日に長江フィールドワークヘ
 最終日の25日(日)には、長江界隈を対象にし
た尾道学研究会によるフィールドワーク例会が開
催される。長江口を振り出しに天神界隈、長江小
〜南高界隈、長江通り、山城戸界隈などを、日下
廣さんと、共に長江っ子である林良司さんの案内
で散策する。中には地元も知らない隠れた穴場!?
もあるとの事。
 13時に長江口広場(観光バス駐車場隣接)を出
発、3時間程度の所要。参加費無料、歩き易い服
装で。参加希望者は前日までに前の事務局へ申込
み必要。

尾道街かど文化館はこちらの「お」

問い合わせは下記にメール下されば転送します。




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