2008年9月28日(日) 生誕の地に 「本因坊秀策記念館」がオープン 囲碁文化を全国に発信 天才棋士の生涯を辿り偉業を顕彰 |
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囲碁の黄金期の江戸時代末期、「百五十年来の 碁豪」と言われた「本因坊秀策囲碁記念館」が生 誕の地、因島外浦町に完成、27日午前9時30分か ら開館記念式典がおこなわれ、囲碁関係者、県議、 市議ら約60人が参加した。秀策の偉業を顕彰する とともに囲碁文化を全国に世界に発信する殿堂と して活かしていく。 初めに主催者を代表して平谷祐宏市長が「尾道 市は平成18年1月、因島市と合併し囲碁を全国的 にも珍しい『市技』として引き継ぎ、囲碁による まちづくりを推進している。郷土出身で江戸時代 の天才棋士本因坊秀策先生の顕彰施設として記念 館を建設した。今後、ゆかりの品や囲碁関連資料 の展示など尾道市名誉市民を顕彰しながら生誕の 地にふさわしい『囲碁の殿堂』として囲碁文化を 全国に発信していきたい」と式辞を述べた。 岡野鉄春因島総合支所長が工事経過を報告、続 いて記念館の展示物を寄託した山梨県北斗市囲碁 美術館前館長、長森義則さん、秀策直筆扇貼付の 屏風を寄贈した谷本篤さんや記念石碑を寄付した 国際ソロプチミスト因島など6人と4団体に平谷 市長から感謝状を贈呈した。 秀策記念室に秀策ゆかりの数々の遺品を寄託し た石切神社、繻エ利恵さんが謝辞に立ち、立派な 記念館を建ててもらい先祖の秀策も喜んでいると 思います、一人でも多くの人に見てもらい、お役 にたてれぱ幸いですとお礼を述べた。 来賓の日本棋院、大竹英雄副理事長は立派な記 念館が建てられ、囲碁界にとっても貴重な財産で 敬意を表する。国際化のこの時代、秀策先生がい たら世界に栄える囲碁になっていただろうと想像 する。秀策先生の素晴らしい棋譜が残され、後生 に伝えられていくことは棋士にとって何物にも代 え難いものである。10月、平塚市で全国囲碁サミ ットが開かれるが、この素晴らしい記念館を平谷 市長からお話していただきたい。日本、世界から 一人でも多くの人が記念館に足を運んでもらえる よう我々も尽力したいとエールを贈った。 関西棋院、今村俊也常務理事は20年前に尾道を 訪れた、天才を生み出すには素晴らしい自然に恵 まれていることが必須の条件だが尾道はぴったり、 あてはまる。秀策先生が生まれ育った環境やどう いう精神で過ごしてきたか、この記念館で手に取 るように分かる。尾道市は後生に残る、素晴らし い一手を打たれた。一人でも多くの囲碁ファンに 訪れてもらうよう、我々も協力を惜しまないと約 束した。 秀策記念室の入り口で平谷市長、後藤俊午日本 棋院常務理事、今村関西棋院常務理事、繻エ利恵 さん=写真上、左から=がテープカット、開館を 祝った。 記念館前広場で秀策の生涯を作詞、盆踊り用の 「本因坊秀策顕彰歌」や先祖供養、五穀豊穣を祈 願する地元の「外浦法楽踊り」=写真下=を披露、 オープンに華を添えた。 |