2008年8月12日(火)
 燃料高騰に渡船業者悲鳴
  向島運航、日中1隻に減便
駅前渡船
 原油の高騰で燃料費が嵩み、フェリー渡船業界
の経営を圧迫している。尾道水道を行き交う駅前
〜JFE商事(元日立造船向島工場)間の向島運
航が乗客が少ない午前10時から午後4時までの間、
2隻運航から1隻運航に減便する。
 燃料重油の高騰で本州と四国を結ぶフェリーは
廃止や減便、減速が相次ぎ、尾道水道でも4月末
に向東彦ノ上と市役所西間の岸本渡船が廃業に追
い込まれた。
 人と二輪車だけを運ぶ向島運航も上がり続ける
燃料費に悲鳴をあげ、昼間の乗客が少ない時間帯
に1隻運航に減便した。ラッシュ時の朝7時から
10時と夕方4時から7時30分まではこれまで通り
2隻で対応する。
 日中、2隻運航を続けるのは兼吉と土堂海岸を
結ぶ尾道渡船だけで午前7時から午後7時まで2
隻走らせている。
 平成25年4月に尾道大橋無料化問題が控え、橋
と渡船の共存共栄の道が模索されているが、その
前に原油の高騰にどう対応するか渡船業者にとっ
て死活問題になっている。第2の岸本渡船を出さ
ないためにも国県市と行政、渡船業者を交え燃料
高に対する対応策を考えていかなくてはならない
時期を迎えている。浄土寺渡船、有井渡船、岸本
渡船と抜け、残るは向島運航、福本渡船、尾道渡
船、桑田渡しと往時の約半分に減り、尾道水道名
物の渡船が消えていくのは寂しい限りで、交通弱
者の海の足も奪われている。



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