2008年5月11日(日)
「裸の島」など
 志した尾道で新藤兼人映画祭を
  6月フィルムフェスタで5作品
ポスター
 おのみちフィルム・コミッション(平谷祐宏会
長)は6月5日から3日間、おのみちフィルムフ
ェスタ「新藤兼人映画祭」をしまなみ交流館で開
く。
 市制施行110周年の記念行事で、尾道にゆか
りの深い新藤兼人監督の作品5本を一挙に上映す
る。
 広島市生まれの新藤監督は青年時代、実家の没
落で当時、尾道警察署の警察官だった実兄を頼っ
て尾道(東土堂町、大林宣彦監督の生家の横)に
居住。自転車店(山日輪業)に就職して、島嶼部
を担当、自転車で島づたいに商いに出掛けた自ら
の体験が、その後『裸の島』など多くの作品をこ
の地方で作るきっかけになったと言われている。
また尾道の映画館で衣笠貞之助監督の作品を見て、
映画監督を志して京都へ向かった。
 よりゆかりの深い隣の三原市では、映画鑑賞の
市民グループが毎年映画祭を開催、新藤監督を招
くなどたびたび作品を上映している。
 上映作品とスケジュールは次のとおり。いずれ
も入場料は500円。
 5日午後3時半から「落葉樹」(1986年)老作
家が少年時代を回想する中で、亡き母への追憶と
思慕が描かれる▽同日午後6時半から「かげろう」
(1969年)三原、尾道で撮影。美しい島の陰に潜
む因襲と貧困、女の執念を殺人事件に絡ませて描
いたサスペンスタッチの人間ドラマ▽6日午後7
時から「裸の島」(1960年)三原市沖の宿根島で
撮影。瀬戸内の孤島に暮らす夫婦と子供達の自然
との戦いの記録▽7日午前10時から「午後の遺言
状」(1995年)別荘に避暑にやって来た大女優が
出会う出来事の数々を通して、生きる意味を問う
ドラマ▽同日午後4時から「三文役者」(2000年)
今は亡き名バイプレイヤー殿山泰司の天衣無縫の
俳優人生を描いた人間喜劇。
 最終日の午後1時から(「午後の遺言状」と
「三文役者」の間)は、既報の「五分間ノ尾道物
語リ」映像コンテスト審査会と表彰式がある。問
い合わせは事務局(0848-25-7184)へ。



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