2006年12月1日(金)
市立美術館
 没後50年「楠瓊州」併せ
  小林和作 初公開の丹下コレクションを


 千光寺公園内の尾道市立美術館で30日から、収
蔵展「小林和作の世界」が始まった。和作作品の
新収蔵と丹下コレクションの初公開作品、さらに
楠瓊州(くすのき・せいしゅう)の没後50年にス
ポットを当てた内容で、来年2月4日まで。
 丹下コレクションは、生前和作作品を収集して
いた東京都の丹下重米さん・節子さん夫妻が昨年
末、水彩25点、油彩22点、その他資料45点を市立
美術館に寄贈したもので、今回初展示となる。
 収蔵展の解説とねらいは次のとおり。
 昭和9年、尾道に移り住んだ小林和作は市民と
身近に接しながら絵画愛好家の間で講師役をつと
めるかたわら、多くの人々と親交を重ねました。
ここに集った人たちの中には和作の人柄にひかれ、
その作品に魅せられて、作品を蒐集する人々があ
らわれました。本展では、一個人所蔵家から、こ
の度美術館に一括寄贈されたコレクション、なか
でも独立展出品油彩画を中心に、油彩・水彩・色
紙また和作の周辺にあって、画業に直接関わった
作家たちの作品まで総数80点余を紹介します。
 一方、瓊州は尾道に生まれ、非凡な才能に恵ま
れ郷里での大成を望んだが果たせず、母とともに
各地を転々とした画家です。その作品はのち、高
く評価されることとなり、没後50年にあたる本年、
当館所蔵作品によってその画業を辿ります。
 和作と瓊州、ほぽ同年代を生きながら、まった
く異なる人生を歩んだ二人の作家です。尾道をキ
ーワードに、二人の作品を一堂に集め展覧するこ
とで、尾道を通して広がる美術の世界を感じとっ
ていただければ幸いです。
 期間中、子ども鑑賞会は来月10日と1月14日午
後2時から、列品解説会は来月24日と1月28日午
後2時から開かれる。大人300円、高大生20
0円、中学生以下は無料。月曜と年末年始は休館。
 作品は上が小林和作の《鳩と林檎》、下が楠瓊
州の《椿》。

期間中の公式ページ

場所はこちらの「お」



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