2006年11月12日(日)
小林和作画伯33回忌の日に故郷、山口で上演
 感動の「花と天丼一杯」
  テゴー座プロデューサー田島美鈴
田嶋さん舞台の様子>犬
 名誉市民の小林和作画伯の33回忌の命日にあたる
今月4日、市民劇団尾道テゴー座が和作画伯の故郷、
山口県で聞かれた国民文化祭で「花と天丼一杯〜和
作の美学」を上演、感動を呼んだ。プロデューサー
でNPO法人尾道てごう座理事長、田島美鈴さんに
盛会裡に終えた山口公演の模様を寄稿してもらった。
 11月3日朝、西国寺の和作先生の墓前に山口公演
の無事を祈り皆で手を合わせ出発。一路、秋穂の和
作公園へ。気がひきしまる。いよいよ国民文化祭演
劇祭の会場となる山口情報文化センターヘ向かった。
夜のリハーサルに向けて舞台準備が始まる。役者た
ちは立ち位置を確認しながら少しずつ舞台に慣れて
きたようだ。
 リハーサルは午後6時から。山口の舞台監督、技
術の人達と顔合わせ。「2日間よろしくお願いしま
す」。リハの途中、音入れ、照明について指示を出
す。裏方たちも何とかついてきている。主役のいな
いリハは興奮のうちに終了。役者へのダメ出し、明
日の細かい打ち合わせを終えて9時ごろ宿へ。
 4日朝、当日入りの役者が揃い、ゲネプロ。みん
な、少し舞台に慣れてきた。技術の人達もかなり的
確に動いてくださる。午後1時開演、山口の皆様に
尾道から参りましたとご挨拶を終え、いよいよ幕開
け。何時もそうだが、緊張の一瞬。テーマ曲がはい
る。緞帳がとぶ。会場は静まり返り舞台へ集中。舞
台は流れ出す。大丈夫といいきかせる。役者たちが
舞台に引き込まれる。会場と舞台が一つになる。余
計な音、不必要な光が遮断され役者と観客が一つに
なっている。笑いも取れた。
 中盤に差し掛かり、流れはアップしている。途中
のダレは禁物。玄洋役が引っ張る。いよいよ三場。
和作賛歌のナレーション、背景の和作先生の絵写真
のスライドショー=写真=。きっと感激。敏子の語
り。最後のシーンヘ。桜吹雪が散り始め、背景の西
国寺の和作先生の墓の前に全員集まり手を合わせる。
会場から啜り泣きが聞こえてくる。「ゆきゆきて..」
の小野耕乃補氏の曲が最後を盛り上げる。満場の拍
手。秋穂から団体で来てくださった頌徳会から花束
が舞台上へ。ありがとうこざいました。
 初めて尾道の地を離れ、国民文化祭の大舞台、
「小林和作画伯」というとてつもなく大きな課題を
背負い、33回忌の命日の日、生まれ故郷の山口でご
披露させていただいた。尾道の西国寺で法要を営ま
れている皆さまに報告しなければ。村上選氏に電話
を入れる。「無事終わりました。大盛会です。あり
がとうこざいました」。
 山口国民文化祭事務局、お世話くださった宇部芸
術座の皆様、舞台裏の人たち、広島県、尾道市、何
よりも小林家の皆様、玄洋先生をはじめ、ゆかりの
人たちの暖かいお力添えのおかげです。尾道本公演
を盛り上げようと誓いつつ夜の高速道をひた走る。
 尾道本公演は25日(土)午後6時半と26日(日)午
後4時半から駅前、しまなみ交流館でおこないます。
皆さん足を運んでください。



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