2006年10月11日(水)
圓鍔記念館
 童心世界 愛と平和願った70点
  13日夜作品囲まれ広響コンサートを
展示の様子
展示の様子
 尾道市御調町、圓鍔記念館で秋の特別展「圓鍔
勝三の世界」が聞かれている。作家が生涯を通じ
て表現し続けた「愛と平和」をテーマに初期から
晩年の作品が展示されている。11月26日まで。
                 [幾野伝]

 展示作品は、新しく収蔵した「三日月と母子像」
(ブロンズ、1975年)や同展覧会のポスター
にも使われた「ガラスのうさぎ」(石膏、198
1年)、「二つの帽子」(ブロンズ、1987年)、
「わ」(石膏、1990年)など初出品作をはじ
め、最高裁判所にも同型が置かれている「正義の
女神」(ブロンズ・1963年)、「星より」
(木彫・銅板、1983年)、「サーカスの児」
(石膏、同年)、「鹿野苑」(木彫・銅版、19
84年)など70点。
 「わ」は新幹線東広島駅前に設置されている
「和」の原型で、未来に向かって希望と平和を願
い、女性2人と子供の姿で表現(=写真下)。ブ
ロンズの「和」も隣に並べられ、これには女性が
花輪を手に持ち、平和の象徴ハトを飛ばし、子供
が高らかにラッパを吹いており、2作の違いなど
を対比して見るのも楽しい。
 「ガラスのうさぎ」は有名な同名小説をもとに
彫刻。東京大空襲で焼けただれて見付かった「ガ
ラスの兎」を大切に持ち歩く防空頭巾にもんぺの
少女の姿で、呉駅前などにある作品の原型(=写
真上)。
 「明るさや親しみ、ロマンに溢れ、自然を愛し、
その自然から学んできた感情を素直に表現した作
品は、観る人を楽しくさせ、童心の世界に誘いま
す」と宮迫卓督館長。
 週末を中心に県内外から訪れており、期間中は
昨年実績の4000人の入館を見込んでいる。一
般400円、高校生300円、中学生以下と市内
在住の70歳以上は無料。月曜は休館。
 13日午後7時からは同館エントランスホールで、
毎秋恒例になっている広島交響楽団によるアンサ
ンプルコンサートが開かれる。作品に囲まれてク
ラシックからポピュラーソング、唱歌などを楽し
む。前売りは一般・1300円、小中高1000
円。

場所はこちらの「え」



ニュース・メニューへ戻る