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2006年8月22日(火) 29日が命日 来月13日、天寧寺で法要 短冊や掛け軸 遺稿や遺品で顕彰 文学記念室で山下陸奥特別展開く |
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尾道出身で宮中歌会の選者もつとめた歌人で書 家、山下陸奥の29日の命日に合わせ東土堂町、文 学記念室で陸奥を顕彰する特別展が聞かれている。 来月18日まで。 「春」や「純林」といった歌集、文学記念室で 販売したところたちまち売り切れ歌人には必須の 「短歌の表現と技巧」など代表的な著書。色紙や 短冊にしたためられた短歌作品、床の間には「一 枝すらきらしたまはぬ庭木々に春雨のおとの涼し くなりゆく」と詠んだ掛け軸が掛けられている。 相田みつをの草稿に陸奥が添削指導した複製原 稿のほか歌集「平雪」の第2回稿、陸奥が愛用し ていた鎌倉彫の下駄、黒檀のステッキや帽子、自 宅に掲げていた表札など身の回りの遺品など44点 を展示している。 陸奥は1890年、千光寺通りに生まれ、27才 で住友合資会社に入り新居浜鉱業所に赴任、上司 に歌人川田順がおり、矢内原忠雄は同期入社。 佐々木信綱主宰の「竹柏会」に入り、同会短歌 誌「心の花」で高位入選を続ける。住友合資会社 を退職し上京、「心の花」編集部に経て40才で短 歌誌「一路」を創刊、後継者も育ち現在も発行し ている。晩年は宮中歌会始選者をつとめた。67年 8月29目、77才で死去した。 99年、市制施行百周年を契機に遺徳を偲び顕彰 の機運が高まり、命日に合わせ特別展を毎年、開 いている。 陸奥の菩提寺は天寧寺で来月13目、法要が営ま れる。 |