2006年8月3日(木)
 版画と絵画の融合実現
  白樺美術館ヘルクーレス版画展を
展示の様子
 久保3丁目、尾道白樺美術館で17世紀の画家レ
ンプラントの生誕400年を記念して、「ヘルク
ーレス・セーヘルス版画展」が開かれている。
9月23日まで。
 ヘルクーレス・セーヘルス(1589〜1640年)は
オランダに生まれ、レンプラントなどが活曜した
黄金時代に生きたが、生前は知られることのない
貧しい画家だった。死後、急激に注目されるよう
になった。ヘルクーレスはレンプラントに影響を
与え、白樺派の武者小路実篤はそのレンプラント
の影響を受けているという。
 山嶽風景を好んで取り上げ、油彩画を描くため
の下絵で版画を制作するという特異な技法を用い
た。銅板を彫って摺るという単純な作業ではなく、
エツチング−彩色−補筆の試行錯誤を繰り返し、
写実風景ではなく心象風景を表現、「版画と絵画
の融合」を実現した。
 セーヘルス研究家により1910年から3年間、
ドイツで合わせて3冊の版画集が出され、今回の
展覧会は清春白樺美術館が所蔵するその貴重な版
画集の中から約30点を選んで展示している。
 19日午後5時からは、元国立西洋美術館館長で
美術史家の前川誠郎さんによる特別講演が開かれ
る。無料だが事前の申込みが必要。tel 0848-20-
7300へ。

場所はこちらの「お」



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