2006年7月27日(木)
 290年の歴史「慈雨踊り」盛会
  矢立子ども会が守って40年目
踊る子供たち
 向東町の矢立地区に、はるか遠い昔から伝わる
「慈雨踊り」が23日の日曜日に賑々しく開催され
た。例年だと午前6時に矢立荒神社を出発するが、
今回は天候が心配されるとあって、出発予定を20
分繰り上げ、5時40分に荒神社を出発した。
 5時40分出発とあれば、主役の子ども達は、ま
だ夜も明けぬ暗い内にお目覚めしなくてはいけな
い。眼をこすりながら矢立子ども会の子ども達39
人が集まった。この日の本番にそなえて矢立子ど
も会育成会(山根千恵子会長)は3回の練習をし
た。
 祭りの衣装を着た。頭の帽子は麦わら帽子を色
紙で彩った。法被も色あざやか。すっかりお祭り
ムード。鉦や太鼓の囃子にあわせて子ども達はお
腹に据えた小太鼓や鉦を手に打ち鳴らしながら
「ヤァーハーハ、タコラーセ、ヤットセ」と威勢
よく出発。
 踊りの一行は「ヤァーハーハー....」と踊りな
がら地区内340世帯を回った。矢立大権現竜王
山でクライマックスを迎えた。この祭礼を支援し
たのが体協、消防団、矢立の有志。夏休みに突入
してまず一つの思い出が出来た予ども達。
 参加した兄妹は「6時間も歩いて、少し疲れた
が、楽しかった。来年も参加する」と話していた。
矢立に伝わる「慈雨踊り」は、約290年昔の江
戸時代(享保元年)の大飢饉に始まったと言われ
ている。その後、何度も消えては復活、消えては
復活した。昭和30年代に全国で青年団活動が活発
となり、今の矢立の花咲博文区長が中心になって
復活、今年で40年の節目を迎えた。
 これも、先輩方の力のお陰げ。今では、子ども
会が中心になって引き継いでいる。これからも子
ども達に夢を与え、生涯の思い出づくり、地域の
連帯感づくりのために慈雨踊りを守って行きたい
−とのこと。



ニュース・メニューへ戻る