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2006年5月16日(火) 尾道薪能 篝火に日本文化楽しむ 浄土寺阿弥陀堂で幽玄な世界を |
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新緑時期の恒例行事として定着し、15年目にな った「尾道薪能」(尾道足利氏ゆかりの会・尾道 薪能実行委員会主催)が13日夜、東久保町、真言 宗浄土寺(小林海暢住職)の境内で開かれ、市民 ら700人が幽玄な世界を味わった。 浄土寺再興七百年祭の特別記念で奉納されたも ので、心配されていた雨も開演数時間前には何と か上がって、関係者を安心させた。 国重要文化財の阿弥陀堂を舞台に、観世流シテ 方の重要無形文化財能楽(総合指定)保持者、吉田 潔司さん(64)=京都府=が「能は難しいかも知 れませんが、もともと日本人が作り出した伝統文 化ですから、ぼんやり聞いていてもきっと何かを 感じて頂けるのではないか」、実行委員会の堀田 克介委員長は「世界文化遺産にも登録された能の、 沈静な雰囲気を堪能して下さい」とそれぞれあい さつ。 網谷正美さんと佐々木千吉さんによる狂言「伯 母ケ酒」ではじまり、辺りが暗くなるのに合わせ て主催者や来賓の手で舞台両脇の筒火に灯りが入 れられ、吉田さんが仕舞「高砂」を披露。 主演目の能「車僧」(くるまぞお)を吉田さんの 長男で同じくシテ方観世流の吉田篤史さん(32)が 演じ(=写真)、椅子車の中で微動だにしない高 僧(ワキ)に、果敢に禅問答などを仕掛けていく天 狗(シテ)の動きと言葉が滑稽で、観衆の笑いを誘 う場面もあった。 終演後、篤史さんが「来年以降も尾道薪能を続 けていき、新しい世代に引き継いでいきたい。皆 様のご支援を」とあいさつ、大きな拍手を受けた。 潔司さんは久保小学校で能の授業を受け持って おり、3年目の今年も5年生に毎月1回、手ほど きしていく。 [幾野伝] |