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2006年4月27日(木) 来月13日「尾道薪能」 伝統文化に触れて−と小学生以下無料に 七百年祭の記念奉納を 浄土寺阿弥陀堂で節目の15回目 |
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新緑時期の恒例行事になっている第15回「尾道 薪能」が5月13日(土)夜、東久保町、国宝の 寺浄土寺(小林海暢住職)の境内で開かれる。今 年は同寺再興七百年祭の特別記念で奉納されるも ので、5年振りに狂言の演目も組み込まれ、日本 の伝統文化により親しめる内容になっている。 尾道足利氏ゆかりの会(村上隆会長代行)と尾 道薪能実行委員会(堀田克介委員長)の主催。1 345年建造の国重要文化財「阿弥陀堂」を舞台 に、午後6時開演。 シテ方観世流で重要無形文化財能楽(総合指定) 保侍者の吉田潔司さん(京都府向日市)が、能 「車僧」(くるまぞお)への誘いとして、室町時 代から続く古典劇の能について簡単に解説。狂言 「伯母ケ酒」(網谷正美・佐々木千吉)に続いて、 薪に火が灯される。 能の一部を謡いのみで表現する仕舞「高砂」を 吉田潔司さん、「羽衣」を井上嘉介さんが演じ、 メイン舞台の能「車僧」をシテ方観世流の吉田篤 史さん(=写真)が奉納する。 いつも車に乗っている ことから「くるまぞお」 と 呼ぱれている僧(ワキ)が 京都西山に来て 雪景色を眺めているところに、1人の山伏姿の天 狗・太郎坊(シテ)が禅問答を仕掛けてくる。し かし車僧に勝つことはできず、自分の家に来いと 告げて黒雲に乗って去っていく(中入)。やがて 太郎坊は天狗の姿で現れ、「魔道にも心を寄せよ」 と誘惑し、力比べや禅問答を試みるが、ことごと く失敗、車僧の強力を見せつけられ、立ち去って いくというストーリー。車の中で微動だにしない 車僧に対する天狗の自在な動きによる静と動の対 比が面白い。 入場券は前売り大人3000円(当日3500 円)、大学生1000円、中高生500円で、 「子供達にも伝統文化に親しんでもらいたい」と 今年から小学生以下を無料にした。市観光文化課 や生涯学習課、しまなみ交流館観光情報コーナー、 藤原茶舗(一番街)、中屋本支店、浄土寺で扱っ ている。 吉田潔司さん3年目に 久保小5年生に能の授業を 吉田潔司さんは、市立久保小学校で「能」の授 業を開講して3年目になる。今年度は5年生が総 合的な学習で、毎月第2水曜日に手ほどきを受け ることになっており、第1回目の授業が薪能本番 直前の10日に行われる。 ちなみに能「車僧」は昨年、同小児童(現中2 年生)が学んだ演目。 |