2005年8月6日(土)
 戦後60年 おのみちの夏
  平和へのメッセージを込めて
森谷南人子の作品
 終戦60年の年の特別企画として、尾道市立美
術館では「美術館名品展 戦後60年 おのみちの
夏」展を、盆休み明けの18日(木)から9月4日(日)
まで開催する。
 戦後60年おのみちの夏展の開催にあたって、同
館ではその開催の意義づけを次のように述べてい
る。
 国として、背負い続けなければならない、第二
次世界大戦の責任と戦後処理、アジア各国との関
係改善、一市民として抱き続ける、戦争の惨禍に
対する深い悲しみの記憶、そして、また、平和へ
の切なる祈りを胸に、それぞれの思いをかみしめ
る、戦後60年の夏。
 四季に彩られ、連綿と続いてきた日本の暮らし
と、古今東西変わることのない、親を敬い、隣人
を思いやるという、敬虔な心を淡々とつづった作
品は、国やふるさとを大切にしながら、平和を守
るということは、家族や隣人を愛し敬うことで、
異世代や異文化の理解に努め、尊敬し合おうとす
ることに始まるのではないか、というメッセージ
を、未来を担う子どもたちへ送り続けているよう
に思われます。
 戦争のさなか、画家だちは、どのような思いを、
どのようなかたちで、伝えようとしたのか、とい
うことを考えつつ、画家、小林和作や森谷南人子
が終の棲家に選んだ、日本のふるさとであり、世
界のふるさとでもある、尾道に暮らしながら、世
界中の親を自分の親のように敬い、世界の子ども
たちをわが子のように慈しんで、自然や動物たち
とともに暮らす心を、本展をはじめ、戦後60年を
考える、今年度の展覧会で、よみがえらせ、育ん
でいけれぱと願っています。
 貴重な作品をご寄贈、ご寄託いただきました関
係者の皆様に厚く御礼申し上げますとともに、亡
くなられた皆様のご冥福を心よりお祈りいたしま
す。
 展示室ごとにヽ第1室が「おのみちの夏」、順
に「おのみちを思い出す」「水辺へ 動物たちの
いる暮らしの風景」、「動物たちの静けさ夏の響
き」。
 出品作家は小林和作、森谷南人子、青木憲郎、
戸塚孝三郎、亀山全吉、岡山守五、平松純平、中
村琢二、清水登之、ポール・カップドヴェル、鏑
木清方、楠瓊洲、ジュール・デュプレ、ヴィクト
ル・デュプレ、エマニエル・ダモワ、カルル・ド
ービニー、ジョルジュ・ルオー、杉浦茂右衛門、
東山魁夷、大村廣陽、橋本清水、片山牧羊、田能
村直入、平田玉蘊、福田五岳、堀田翠峰、小杉放
庵、高畠達四郎。
  一般300円、大学・高校生200円、中学
生以下無料。月曜休館日。

場所はこちらの「お」



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