2005年6月28日(火) 林芙美子 朗読活動で語り継ぎを 「あじさいき」子供と若者中心に |
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尾道ゆかりの作家、林芙美子(1903〜51年)の 命日に合わせて語り継ぐ催し「あじさいき」が26 日午後、東御所町の林芙美子像の前で聞かれた。 あじさいの会(池田康子代表)と尾道駅前本町一 番街商店街振興組合(山崎浩三理事長)の共催で、 15年目の節目とあって例年になく多くの市民らが 参加した。 開会直前になって大雨に見舞われたため、急き ょ像に近い商店街入り口に移動。池田代表が、こ れまで活動が続いてきたことへの礼を述べ、 「本(「フミコと芙美子」)を出して2年、福山 などで呼ぱれて話しをしている。尾道でも語って ゆきたい」とあいさつ。山崎理事長は「芙美子像 がある場所は、もともとゴミの集積場だった。募 金2000万円を集めて、この場所に最も相応し い芙美子の像を作った。今や町のシンボルになり、 誇りに思っている。当番で掃除を続けており、何 時までも後世に伝えていきたい」と語った。 マイクを向けられた像の製作者、高橋秀幸さん が「確かに芙美子像の形は私が作りましたが、こ れに魂を吹き込んだのは多くの皆さん方で、だか ら皆さんが作った像なのです」と述べた(=写真 上)。 土堂小5、6年生が校歌を合唱し、「放浪記」 の一節「海が見えた 海が見える」を朗読。浴衣 姿の尾道束高校の女子生徒やあじさいの会、尾道 フラウエンコールのメンバーらが合唱や演奏を行 い、小雨のなか像にあじさいを献花した(=写真 下)。 さらに屋内の特設会場に入って、長江小6年生 や初参加の久保小4年生、東高生、尾道大生らが 作品の朗読を行った。 池田代表は「日照り続きだったのに、直前にな って雨が降りだしたのは芙美子さんに心が届いた ためだろう。供えていたあじさいも色艶を取り戻 し、胸が一杯になった。作家を忘れないためにも、 文化活動と朗読活動を芙美子の形見として続けて いきたい」と感想を語っていた。 |