山陽日日新聞ロゴ 2004年7月4日(日)
クレーン付き電話室
 産業遺構の価値高まる
  市民参加し清掃とキャンペーン
作業する人々
 尾道ユネスコ協会(稲田全示会長)は3日午前、
「世界遺産の町並みをめざして」のクリーンアップ
事業として、市役所西側にある市所有のクレーン付
き「住吉浜公衆電話室」の清掃とペンキの塗り替え
作業を市民参加で行った。
 かつての尾道の集積地、住吉浜で長年活躍し、使
用されなくなった荷揚げ用のクレーンと、併設する
機械室を産業遺構として1995年、当時の「観光
市民会議」がアイデアを出し、電話ボックスとして
再利用したもので、クレーン付きの公衆電話室は日
本で唯一とされる。
 大規模な塗り替え作業は2回目で、協会からの呼
びかけに市民や市世界遺産推進課、生涯学習課の職
員ら30人が炎天下のなか参加。
 ガラス張りの機械室やボックスの中を丹念に清掃、
鉄骨の錆を落として赤い縁取りでペンキを塗り替え
ていった。
 再活用の当初から関わっている大崎義男さん(ビ
サンゼセッション社長)は「当時、壊されようとも
していた貴重な産業遺構を残して早くも10年近くに
なるが、だんだんその価値観が高まってきているの
ではないか。市民の皆さんが愛情を持って参加され
ており、さらにステップアップの利活用も考えたほ
うがよいのでは」と話していた。
場所はこちらの「主な施設」「く」



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