山陽日日新聞ロゴ 2003年12月28日(日)
自然を愛した画家
 文部大臣奨励賞作品など
  尾道市立美術館で
平松純平  日立造船所風景
 尾道に生まれ育ち、瀬戸内の自然と暮らしを愛した
画家平松純平(1930〜1975)の回顧展が、新
春1月4日から2月15日まで尾道市立美術館で開か
れる。
 2004年の初頭を飾る企画展には、60年の日本
水彩画会展で三宅克巳賞を射止めた「風景」や68年
の同展で文部大臣奨励賞を獲得した「日立造船所風景」
(写真、77X109糎)など水彩27点に「尾道風
景」など油彩やアクリル、南画による静物や人物あわ
せ80点を展観。その温厚な人柄が滲む心温まる色調
から生じた尾道の町並みや港に島々の風景、得意とし
たカニや海老、花など、多彩な画業を紹介。
 平松さんは、広島大学在学中に県美展に入選するな
ど早くから天分を発揮、近くに住む小林和作画伯から
も高い評価を受け、市内の中学校で教鞭を執りながら
尾道美術協会に所属し精進。45才にして惜しまれつ
つ他界。

同時開催「人のいる風景」展

 また、同時に市立美術館コレクション選−人のいる
風景Iが、2003年にリニューアルオープンして以
来、最初の所蔵品展として開催される。
 尾道みなとライオンズクラプからこのほど寄贈を受
けたジュール・デュプレの「ノルマンディー地方の藁
葺きの家」(24.5×32.5糎)をはじめジョルジュ・ル
オーの「オアシス」、小林和作の「紅葉と筧」や森谷
南人子の「新冬風景」など風景の中に人物が描き込ま
れた作品17点にカップドヴィルの写真5点、ディッ
ク・プルーナのミッフィー絵本からシルクスクリーン
13点を展覧する。
 休館日は月曜日。開館時間は午前9時から午後5時
まで。
 観覧料は両展示あわせ一般300円、大学・高校生
200円、中学生以下および70才以上無料。



ニュース・メニューへ戻る