山陽日日新聞ロゴ 2003年11月27日(木)
尾道夢石庵
目指すは「パーソナルフードケア」
 手作り寄席豆腐専門店
  質の高い食生活のアドバイス
ショーケース
"味々一味"―と手づくり寄せ豆腐専門店・尾道夢石庵(原田
純子代表)が7月、土堂2丁目にオープン、ヘルシーな自然
食は評判を呼び、ファンが増えている。
 販売しているのは国産大豆特有の甘味とコクが自慢の「一
番豆腐」、「ざる豆腐」、「生ざる豆腐」と昔ながらの手作
り寄せ豆腐と甘味料を一切使わない「豆乳」を中心に「本醸
造醤油」、「たれ醤油」、「本醸造味噌」と大豆を原材料に
した健康食品。
 本社は福山市南手城町。社長の三谷興一氏は関西方面で手
広く塾経営、かたわら女子栄養大学と交流、食品栄養につい
て造詣を深め、10年前、福山市で豆腐製造を手掛けていた友
人を助け、サティ尾道、三原、駅家など西日本10店で豆腐を
販売してきた。
 安かろうと価格だけを重視したスーパー戦略に嫌気がさし
た三谷社長は生活習慣の改善を目指した昔ながらの健康食品
を提供しようと5年前から会員制を敷き、週1回予約宅配サ
ービスという独自なシステムを築き、販路を拡大している。
 厳選した材料でヘルシーな自社製品の豆腐、豆乳、醤油、
味噌のほか半加工品の豆ひじき煮、卯の花煮など90品目のメ
ニューも揃えている。
 会員は福山市内、神辺町、府中、沼隈や岡山県の金光、倉
敷にもおよび現在約1000人で年商約1億円。社員はパー
ト8人を含め16人。
 豆腐はスーパーで買えば1丁100円、夢石庵は250円と
割高だが、会員はそのポリシーに信頼を寄せている。
 週1回の宅配では食生活アドバイザーが会員の相談に応じ
ているほか夢石庵編集の刊行物の配布、ホームページで情報
提供、イベントの開催。福山市春日町、MUSEKIANク
ラプハウス・春日ゆめさとでは予約制で旬の野菜を使った日
常食、懐石、精進料理が満喫できる。
 今後の展開として「パーソナルフードケア、個人に応じた
食の提供、指導をおこない、質の高いサービスを提供してい
きたい」(木村多志専務)。ひとつ1つの商品ごとに栄養価、
味や嗜好、免疫力など生態調整機能など情報を蓄積し消費者
に提供すると共に個々のニーズや生活習慣病に応じた商品も
届けていきたいという。
 そのため岡山の食品関係の研究所と連携、食物の研究開発
に取り組んでいる。
 「現代人の食生活の乱れを是正、健康づくりに貢献したい」
(木村専務)と話していた。



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