山陽日日新聞ロゴ 2003年11月22日(土)
千光寺境内に
今日からの本尊特別公開に花そえ
 絵のまち尾道アピール
  上野重治さんのスケッチ体験
尾道水道を望む
 観光尾道のシンボル千光寺(東土堂町)の鐘楼脇に描き終
わったぱかりと見紛う尾道水道にかかる大橋の風景画が佇み、
絵のまちをアピール、観光客らの絵心をくすぐっている。
 中国観音霊場第十番札所として四季を通じ参詣者も絶えず、
本堂から玉の岩、鐘楼へとつづく客殿前に風景画家として知
られる広島光風会会員、上野重治さん(66)が、先月末に仕
上げた水彩「尾道大橋遠望」(10号)を金属に彩色焼き付け
し、同じく額、イーゼルともステンレスで作り、コンクリー
ト地盤に固定したもの。
 切り立った山頂近くにあって、凛とした空間に和みをと、
多田義信住職(62)が知恵を絞り、境内で観光土産品として
人気がある絵はがきの原作者で同窓の先輩でもあり、得度し
制作に励んでいる上野さんに原画を依頼し、スケッチした場
所にこのほど取り付けたもの。
 市立美術館が建つ千光寺公園には、名誉市民の小林和作を
はじめ中川一政、中村琢二ら有名画家の写生地の標識も立て
られ、訪れた観光客らも思わず中腰となり、画家になった気
分でカンバスに向かい指先で輪郭をたどり楽しんでいた。
 22日から24日までの3日間、尾道七佛めぐり二周年記
念事業として同寺本堂に安置ざれている33年ごとに開帳さ
れる本尊の「千手観世音菩薩像」(市文化財)が特別公開さ
れることになっており、話題の輪が広がるのではと関係者も
期待をかけている。



ニュース・メニューへ戻る