山陽日日新聞ロゴ 2003年5月25日(日)
産官学の第1弾
 不思議と謎の古代都市
  「ヴァーチャル尾道」3DCGに
タッチパネルで説明
 産・官・学の共同で、昨年度から進められている尾道の古
代の謎とロマンを探る研究活動「ヴアーチャル尾道基本構想
事業」の発表会が24日、市役所ロビーで聞かれた。
 市立尾道大学の稲田全示・美術学科教授(デザイン)が数年
前、同じく美術学科の児玉康兵・非常勤講師(共に尾道出身)
から「尾道の三山の古刹は、どこかーカ所に向いている」と
いうアドバイスを聞いたことをきっかけに、一年半前から尾
道市と尾道大学、市内のコンピューター会社などとプロジェ
クトを組んで研究をスタート。昨年度は市予算881万円を
使い、今年度は600万円を計上、継続している。
 学生らによってフィールドワークが重ねられ、地形や建造
物などを3DCG化、分かり易いムービーなどに今回、第一
弾の成果としてまとめたもの。ムービー「3古刹の謎から始
まった」は3分半で、尾道の千光寺、浄土寺、西國寺が向島
にある岩屋山に正対して建造されている、その謎を解明して
いくプロローグを紹介している。
 他にガイドブックなどには載っていない西國寺のスポット
を紹介、ホームページ「尾道・不思議と謎の古代都市」も立
ち上げた。謎と傍証の発見をいろいろな角度から検証し、尾
道と向島の古代都市計画、石造文化にせまっていく研究のほ
んの触り部分といえる。
 発表会には制作に関わった学生らも参加、稲田教授は「風
水学的に、四山そろった町は他にはない。尾道には皆さんが
考えている以上にまだまだ不思議があり、これはその第一弾」
と説明。「まだ認定はされていないが、尾道には世界に誇れ
るような謎が埋まっており、学生自らが調査し、都市形成史
など少しずつ解明していきたい。これまでは見向きもしなか
った権威ある考古学者も、この分野(風水学的な見地)でも
のを書き始めており、私たちの強い自信になっている」と語
った。
 ムービーやホームページは、タッチパネル方式で、市役所
としまなみ交流館のロビーで自由に見ることが出来る。
http://www.onomichi-u.ac.jp/vo/



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