山陽日日新聞ロゴ 2003年5月17日(土)
私財寄付 玄洞翁の功績を顕彰
 久山田水源地で水神祭開く
神事の様子
 尾道市山口玄洞翁顕彰会(佐々木猛朗会長、147人)は
16日午前、久山田町の水源地そばにある「雨之水分(あめの
みくまり)神社」で恒例の水神祭を行なった。
 顕彰会員はじめ市内の水道業者、市水選局職員ら30入が参
加。供え物が飾られた社殿に整列して、蘇和神社宮司による
祭事で、佐々木会長や市長代理の村上収入役、山崎教育長ら
が玉串を奉納して、この夏水不足がないように祈願した。
 久山田水源地は、尾道久保の出身で大阪を代表する商人に
なった山口玄洞氏(1863〜1937年)が、財政難の尾
道市に私財(当時の103万5000円)を寄付(工事費の
75%)して1925年に完成した。現在は上水道の大半を椋
梨ダムの沼田川水系に頼っていることから、尾道市の自己水
源である久山田水源地への依存度は1割ほどしかないが、玄
洞氏への感謝の気持ちと功績の継承を目的に、毎年この時期
水神祭を開いている。
 14日現在の貯水量は、椋梨ダムが361万立方メートルで
貯水率60%、久山田水源地が50万立方メートルで67%、昨年
の同時期より貯水量が低くなっている。


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