山陽日日新聞ロゴ 2003年3月7日(金)
「世界遺産登録へ挑戦」する尾道市民に克服すべき課題を提起
 あの「タイル小路」が、『タイル小路跡』に
観光客が並べたタイルが並ぶタイル小路 並べたタイルが撤去されたタイル小路
前             今
タイルの並ぶタイル小路 普通の壁が見えたタイル小路
 映画「時をかける少女」の舞台となり、ロケ地めぐりの観光
スポットになっていた尾道市長江1丁目の福善寺下にある「タ
イル小路」が、居住者や地元住民の意向によってタイルが撤去
され、写真のように面影はなくなった。(写真右側が現在、左
側が以前の状態)。
 先週末の土、日に撤去され、タイルなどが月曜日に清掃事務
所に持ち込まれたため、市観光文化課で保存している。
 世界遺産の「白川郷」でも地域住民は自分たちの日常生活が
観光客に興味本位にノゾキ見される不満の方が大きい。権力遺
構ではなく、市民の日常生活の場が観光資源になっている『尾
道』にとって『タイル小路跡』の問題は、海岸商マーケットと
同様の新たな問題提起となった。

転載責任者メモ:個人のものであり、木造住宅であり。いつかは立て直したり
        こういう日が来るであろう事は予想済みのこと。規制も補助
        もないままでは伝えていけないものもあります。寺院などと
        違って。

        大風の後は、観光客のタイルが飛んだり倒れて道で割れて
        いたり。それを並べ直したり掃除したり。並べっぱなしで
        帰っていく観光客のあとの面倒を、全く観光に関係ない
        住民がみていたのですね。

        もう1つの見方として、「時をかける少女」を見直してみて
        欲しいという気持ちもあります。映像を見る限り、あの映画
        に使われた時点では、観光スポットでも何でもないタイル小路
        には、最近のような観光客が並べたタイルは無く、むしろ
        現状写真に近い、道に敷かれたタイルだけでした。そう見ると
        ロケ当時への原状復帰という良い解釈も成り立ちませんか。
        大林監督がどうとらえるか分かりませんが。

        ただこれから。水道工事その他で、あの道に敷かれたタイル
        でさえ永久に安泰ではないかもしれない。あそこが公道で
        あれば、市で管理することも可能ですが。

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