山陽日日新聞ロゴ 2003年3月5日(水)
渡船浮桟橋の金具を使ったオブジェ
 尾道帆布の屏風や花器
  『軸源フレームシリーズ』03
店内の展示
 西土堂町、画廊喫茶・孔雀荘で「軸源フレームシリーズ2003
〜境界をめぐる物語(もの・いろ・かたち)」が開かれ、尾道
名物の帆布を使ったオリジナルな屏風や渡船の浮桟橋の金具を
リサイクルしたオブジェ、人気の高いアクリル花器など創意工
夫、知恵を凝らした作品群が訪れた人の目を魅了していた。
 向東町、表装処「軸源」を経営している津口知幸さん(52)の
4回目の個展。
 津口さん宅と200mと離れていない処で作っている尾道帆
布を素材にフレームのアルミやステンレスがぴたっとあい、モ
ダンな屏風に仕上がっている。「尾道名物の帆布を使い屏風、
衝立、額とそのブランドを高めていきたい」と創作意欲を燃や
していた。
 元公営渡船時代、浮桟橋をつなぎ止めるために使われていた
金具、02年夏、廃棄処分寸前のところ、譲り受け、息吹をふ
きかけ変幻自在のオブジェを作った。このオブジェと高田三徳
さんの抽象画「無題」がマッチ、独特の空間を醸し出している。
 津口さんのオリジナル作品「花ポケット」。アクリル製の透
明な洒落た大中小ミニの花器に椿など季節の花が生けられてい
る。
 このほか津口さんが親しくしていた東大寺、故清水公照管長
の「南山祝壽長」の珠玉の名句を表装した短冊額、久保万太郎
の「とけいやのとけい はるの夜 どれがほんと」の色紙のオ
リジナル額など津口さんの人柄がにじみ出た表装が作品を際立
たせている。

転載責任者メモ:私が以前この店に行った時の様子はこちら
        小振りの美味しいケーキと飲み物のセットがありました。

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