山陽日日新聞ロゴ 2003年1月30日(水)
尾道バイパスは異例の通行止め
 雪の影響で道路大渋滞
  高校は休校や始業時遅らせも
リニューアルオープンの市立美術館に初冠雪7:40
美ノ郷町三成の峠でも立ち往生
 雪将軍に襲われた日本列島。尾道地方では雪慣れしていない
ため、道路という道路は午前中は大渋滞。裏道に回れば回った
で考えることは皆同じとあって何処も渋滞した。29日午前3
時ごろから降り始めた雪は竜泉寺ダムで2.5cmの積雪。
 市街地でも1cmから2cmの積雪。日陰の雪はコチコチに
凍っていた。この日の最低気温は午前8時30分ごろ、氷点下
4.5度。9時になっても氷点下3.7度というこの冬1番の
寒気。この思わぬ積雪で尾道バイパスは午前6時ごろから通行
止めとなった。
 トラックなどは本線に車を止めてチェーンを取り付ける光景
もあり、渋滞に拍車を掛ける姿もあった。バイパスの交通止め
規制で国道2号線に車が回り、最大15キロの渋滞、40分以
上もかかり、海岸線に回る車も多く、こちらも渋滞を見せたが、
11時前にはバイパスも規制が解除された。
 この渋滞で市バスなどもダイヤが大きく乱れ、高速バスもダ
イヤの乱れが見られたほか、バス停の乗客が到着時間を気にし
て運転手に「大丈夫でしょうか?」と問い合わせるなども見ら
れた。184号線ではバス停のへこみ部分にスリップを恐れて
緊急避難しているのもあり、中には通行人の女子校生らに後部
を押してもらって発車時のスリップを避ける光景もあり、寒い
中に温もりの場面もあった。
 超まじめという人もおり、「お客さんがヒョッとして現れる
かも?」と「事務所から長者原のショップまで歩いて出勤、
「1時間かかりました」と連絡もあった。
 この雪のため市内の小・中学校では平常通りの授業だったが、
高校ではバス通学のバスが遅れるなどのため尾道高校は9時ま
でに休校を決めた。尾道商業と工業高、北高は1時間遅れの授
業。東高は3時間目からの授業とした。
 このほか、尾道消防では雪が積もり始めるや署員が一斉に消
防車と救急車をスパイクタイヤに交換してスタンバイするなど
万全の対応を見せた。雪による転倒などの救急出動もあまりな
く、交通事故出動も多くなかった。市社協ではこの日は給食弁
当の日だったかが、一部で配達したが、危険が予想される地区
は中止とし、無理と無茶は敬遠策をとった。また、29日午前
10時30分からの「子どもの心とむきあう、スクールカウン
セラーとして思うこと」の講演会は中止とし、2月3日に延期
した。
 29日の雪もさることながら、この雪は夜から30日の朝に
かけて凍ることが予想され、アイスバーン状態によるスリップ
の危険もあり十分な注意が望まれている。


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