山陽日日新聞ロゴ 2002年7月7日(日)
一般公開
児童とワークショップ、尾大生が自主映画上映
 15日から「尾道帆布展」
  商店街をアトリエに10人が創作
第3回尾道帆布展ポスター
 一昨年、廃校となった筒湯小で、昨夏は離島の元百島中で制作
過程を一般公開、市民と親しく交流しながら、おこなわれた「尾
道帆布展」が今年はアトリエを市の中心部、商店街に移し、15
日から来月13日までの約1か月間、開かれる。
 3回目の今年は、前回同様、武蔵野美大大学院造形研究科卒で
造形作家、新里かおりさんがプロデュース、尾道大学、小野環美
術学科助手がこれに加わり、企画を立てた。
 来尾作家は東京芸大、武蔵野美大、多摩美大、京都造形芸大ら
東京、京都の美大生ら10人。
 作家達はかって帆布の帆やテントの素材に用いられていた厚手
の綿織物の帆布、現在では生産工場は2〜3か所を残すのみとな
った、その1つ向東町、尾道帆布を見学。明治時代から、作られ
てきた尾道独特の天然素材、帆布を手に取り、創作のイメージを
膨らませていた。
 アトリエ兼展覧会場となる商店街。350店のなかの元喫茶田
園など7空き店舗で素材の帆布を使い制作。江戸時代で作られた
部屋、奥まった坪庭、年輪を重ねた壁とアンティックな個性溢れ
る空間、場所と対話しながら作家が思い思いの視点から作品を仕
上げていく。
 期間中、今月20日は「映像上映会」、尾道大学生による自主
映画を上映。27日は小学生を対象にした「ワークショップ」、
日比崎小児童と帆布展作家が商店街をステージに共同制作。8月
11日はプロデューサー、新里かおりさんが帆布と音楽を織り交
ぜアドリブで「パフォーマンス」を演じていく。
 空き店舗での創作活動の一般公開は7月が20日(土)、21日
(日)、27日(土)、28日(日)。8月が3日(土)、4日(日)、
8日(木)、9日(金)、10日(土)、11日(日)、12日(月)、
13日(火)と作品が仕上がっていく8日以降は毎日、公開してい
く。時間は朝10時から夜6時まで。
 3つ折りのチラシを1万部作成、東京、京都の美大、芸大やギ
ャラリーに配付しアピール、帆布展を広範囲にその裾野を広げて
いく。
 新里さんは「眠っている商店街空き店舗に新たな息吹を吹き込
む事で普段見慣れた商店街がどのように変わっていくか、楽しみ
にしていて下さい。それに、何しろ学生を中心にした有志の団体
で運営資金に四苦八苦しています。この企画に賛同していただけ
る皆様に協力をお願いしたいと思っています」と話していた。
 〜以下略〜


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