山陽日日新聞ロゴ 2001年11月7日(水)
白樺美術館10日から
 吉井長三理事長との交友35年に
  現代仏画家カトラン展
   画伯自ら子供たちに絵の指導も
ベルナール・カトラン作品  ベルナール・カトラン画伯
 久保3丁目、尾道白樺美術館で10日から、「ベルナール・カト
ラン展」(尾道市。山陽日日新聞社など後援)が開かれる。会期は
来年1月14日まで、年末29日から元日は休み。
 華麗な色彩と優美な空間を創り出すと言われる現代フランスを代
表する画家ベルナール・カトラン。1967年、東京銀座の吉井画廊で
の個展で日本に初めて紹介された。第2次大戦後に画家になり、世
界各地を旅し、創作活動を続けている。冬はパリのアトリエ、夏は
プロバンスの別荘で仕事している。「色面で構成し、枝葉末節を排
除した簡素な画面は、抽象的でありながら詩的でもある」と称され
るカトランの作品。尾道では、白樺美術館がオープンする前、絵の
まち館でリトグラフ展を開き、多くの入場者があった。
 今回は吉井長三・白樺美術館理事長との交友が始まって35年を
記念しての展覧会。60年代後半から近年の花や風景を題材にした
自然、静物を描いた油彩20点と毛糸を織り上げた絨毯風のタピス
リーを出品。油彩「マリーゴールドとあじさい」(98年)や「中国花
瓶にいけたあじさい」(94年)などは、「カトランらしい色づかいが
見られる作品」(同館)。タピスリーは3×2mの「アリュウム」
など大作2点が並ぶ。
 初日は画伯を招いて午前10時からオープニングセレモニー、午
後1時からは同氏による「カトラン先生の絵画教室」が元筒湯小学
校で一般と高校生、中学生、小学生を対象に開かれる。一般は持参
した作品を講評してもらい、高校生と中・小学生は果物、花、風景、
人物などを題材に、自分の感じたままを自由に絵画制作、カトラン
氏から指導を受けられる。定員は30人で無料。電話0848-20-7300
番へ申し込む。
 翌11日は午後3時から、展覧会場で画集出版記念のサイン会も
行われる。
 入館料は一般800円、大高校生700円で、市内の中学生以下
は無料。
 (=写真の作品は、油彩『中国花瓶にいけたあじさい』)。


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