山陽日日新聞ロゴ 2001年7月24日(火)
夏の風物詩「津部田住吉祭り」
 船を押し倒し最高潮に
  夜空を染めて練りあるく管弦船
津部田住吉祭りの管弦船
 向島町津部田地区の「住吉祭り」が21日夜、町内外から約3千
人の見物客が訪れ、向島を代表する勇壮な夏祭りを堪能した。
 住吉祭りを担うのは津部田伝統保存会。夜7時、暮れなずむ津部
田コミュニティ広場で亀森八幡神社、吉原宮司が管弦船(町文化財
指定)の巡幸の安全祈願、地区会長が「今年はミス住吉の登場、町
内の小中学校の先生方が地域の祭りに積極的に参加しようと管弦船
を担いでいただきます」と挨拶。来賓の杉原町長らの祝辞の後、勢
いよく4斗樽鏡割りをおこない祝杯をあげた。
 青森のねぶた祭りのお囃子を彷彿させる「チャンギリ」を演奏、
ミスすみよしの指方さん、半田さんの2人が赤い法被を着て管弦船
に乗り、観衆にお披露目、盛んな拍手をうけていた。
 大提灯、ほうずき提灯と約100個の提灯を飾り付けた重さ200
Kgの管弦船に肩を入れ「ワッショイ、わっしょい」と掛け声勇ま
しく、300m先の五烏(ごがらす)神社まで練り歩いた。巡幸途
中、国道に尾道大橋を形どったイルミネーションを飾り、その下を
勢いよく管弦船が通り抜けていた。
 若手、壮年と男性、女性、子ども会と4隻の船が奉納された五烏
神社で祭はクライマックス。
 ミスすみよしが船上から4色のテープを投げ、そのあと小中高大
学生が特設のステージで鉦、太鼓、笛による「戻り太鼓」の熱気み
なぎる演奏。管弦船は再び担がれ、勢いづくまま走り、左右に大き
く揺らし、船上のほうずき提灯が地面につく程、押し倒すと観客か
ら「きゃあ〜」と黄色い声と「あぶない」とどよめきがあがり、祭
は最高潮に達していた。
 「祭りを盛り上げるため、色々と趣向を凝らし、観客の皆さんに
は十分にたのしんでいただけたと思っています」(半田会長)と話
していた。


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