山陽日日新聞ロゴ 2001年6月21日(木)
向島中
覚明太鼓が模範演奏
 
郷土の伝統文化の継承
  太鼓を購入、「歌島太鼓」創作
覚明太鼓の披露
 郷土文化を大切にその伝統を継承していこうと和太鼓に取り組ん
でいる向島町、向島中学校(生徒517人)は15日おこなわれた
「歌島祭」で覚明太鼓保存会のメンバーを招き、指導を受けた。
 文化祭では同保存会の木曽代表ら9人が源平争乱の激動の時代、
31才の悲運の生涯をたどった木曽義仲とその重臣太夫坊覚明のい
きざまを雄壮にして哀愁に満ちた音色で作曲した「覚明太鼓」を生
徒全員の前で演奏。このあと保存会のメンバーがバチさばきなど指
導した。
 向島中は吉永校長の発案で音楽の授業や総合的学習の時間を使っ
て太鼓の練習をはじめた。机を手で叩いたり、古雑誌をバチでたた
き、リズム感を養っている。
 教育委員会も中学校での和太鼓演奏に力を入れ、今年度、平、長
胴、締めと大小40張りの太鼓を購入。
 「歌島太鼓」(仮称)のオリジナルな太鼓は広島市の太鼓センタ
ーに作曲、振り付け、指導を委託、郷土を彷彿とさせる、それに中
学生らしい曲を頼んでいる。太鼓の購入、創作太鼓の依頼に750万
円の予算を組んでいる。
 7月にはオリジナル曲ともども太鼓も学校に届き、音楽の授業の
ほか1年から3年にまたがるクラブを作り、練習に励み、9月の体
育祭に披露する。
 「覚明太鼓」、それに木曽義仲とともに争乱時代、女武者ぶりを
発揮した巴御前を題材にしたロマンと情念に満ちた「巴太鼓」と地
元に伝わる太鼓も覚明太鼓保存会や巴太鼓の有志に教わりながら、
マスターしていくという。[写真は向島中体育館で覚明太鼓を演奏
する保存会のメンバー]。


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