土本嘉美著 『ふるさと いまむかし
        カメラと歩んだ戦後六〇年』


大正14年生まれで若いころから撮影を続けている土本さんの"町と暮らし"の写真集。
ご自身の戦中体験、向島を中心に町の発展、風景や人々の暮らしの変化などを、
風景写真だけでなく、当時の貨幣、書類、道具などの写真と文を交えて記録してあります。

最後の項では第二次大戦中、向島にあった捕虜収容所と、現在続いている当時の連合軍
捕虜との交流について、ふんだんな写真と共に紹介。これも貴重な記録です。

内容の一例(当ページからの転載は固くご遠慮願います)

尾道駅前を南から見たところ 「尾道駅」昭和12年頃
土本嘉美
「ふるさと いまむかし」より
手前に瓦葺き屋根が並ぶ尾道市街、尾道水道を挟んで向島の造船所 「大元丸の進水と尾道の風景」
 昭和26年9月16日

土本嘉美
「ふるさと いまむかし」より

下の写真は尾道側から対岸の向島西工場を見ています。

尾道水道の幅の半分以上長さがある船を直角に進水させると勢いで対岸にぶつかるので
牽引して向きを変えながら進水させていたという内容の説明がついています。

瓦屋根が並んでいますが、この写真の2年後に小津安二郎監督が尾道を舞台に
「東京物語」を制作したことになりますね。

「ふるさと いまむかし」表紙 この本の購入は尾道市街の主な書店で。3150円。

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