山陽日日新聞社ロゴ 2012年8月28日(火)
「火まつり」
 因島水軍まつりに6万2000人
  炎に彩られた武者絵巻
   7水軍が競演した全国水軍まつり
海上に揃った船
勇ましい漕ぎ手たち
 この8月、因島を祭り一色に染め上げた「因島
水軍まつり」は26日の「海まつり」で幕を閉じた。
4日の「島まつり」、25日の「火まつり」と3日
間での人出は6万2000人(実行委員会発表)だっ
た。初の「全国水軍まつり」も催され、まつりに
華を添えた。
 水軍と海武士の素顔や和舟の素晴らしさを発信、
海洋国日本の貴重な財産を後世につたえようと全
国規模の初めての試みとなった「全国水軍まつり」
は25日午後3時からアメニティ公園しまなみビー
チでおこなわれた。沖合の海上で山口県萩市・毛
利水軍、長崎県松浦市・松浦水軍、和歌山県新宮
市・熊野水軍、広島県大崎上島町・河野水軍、愛
媛県大三島町・三島水軍、愛媛県今治市・能島村
上水軍、そして地元の因島村上水軍と次ぎ次ぎと
勇姿を現し、16隻全舟が集まると敵を包囲する
「方円の備え」など戦術を披露し、観衆を沸かせ
た。
 7水軍の武者が陸に上がり、村上水軍の吉充公
が歓迎の言葉、勝ち栗やかつおをあてに三献かた
むけ、続いて日本国の礎を築いてきた水軍を後世
に伝えていこうと水軍の誓いが読み上げられ、
「全国水軍まつり」は幕を閉じた。
 引き続き、「火まつり」は夕方からはじまり、
巻幡伸一実行委員長の開会宣言につづき、「であ
い夢太鼓」、「馬神太鼓」、「因島南中水軍太鼓」、
「田熊小太鼓」が日頃の練習の成果を発表し、オ
ープニングを盛り上げた。
 村上水軍の勝利を祝い、凱旋のときに踊ったと
言われる「跳楽舞はねくらべ」には老若男女10チ
ーム、約420人が参加し、衣装を凝らしたり、
踊りの振付も創意工夫し、会場を沸かせた。
 ハイライトの武者ステージは灯明を片手に鎧、
兜姿の水軍武者に扮した約100人の市民が登場、
闇夜に武者姿が浮かび上がった。法被姿の男たち
により、長さ5mにおよぶ松明をぶつけあう「柱
合わせ」は火の粉が空中に舞い、天を焦がし、火
まつりはクライマックスに達した。
 花火も1300発あげられ、光と音の競演をたのし
んだ。
 跳楽舞コンテストの結果は次の通り。
 「大賞」囚島南中跳楽隊
 「優秀賞」中庄大好き!!隊▽O!はまっ子。
 [写真上から海上でデモストレーションする7
水軍の和船。中は入陣した伊予三島水軍の鶴姫。
下は松明片手に練り歩く因島水軍武者」。

水 軍
伝令船
激走の「小早レース」
布刈瀬戸55チームが先陣争いを
 翌26日は「海まつり」がしまなみビーチで開か
れ、水軍伝令船小早」で速さを競った。
 一般の部35、レディースの部6、小学生6、中
学生8の計55チーム、約1100人が参加した。
 因島大橋をのぞむコースで先陣争いを繰り広げ、
漕ぎ手14人と船頭、太鼓打ちの16人が掛け声と太
鼓に合わせ、幟をはためかせながら出走=写真=、
急流の布刈瀬戸を漕ぎ、デッドヒートで舟が衝突
しそうな場面もあり、迫力あるレース展開がおこ
なわれた。
 因島水軍まつりは島が沈むといわれていた造船
不況を乗り越えようと昭和45年から始められ、今
年で99一年目を迎えた。
 結果は次ぎの通り。
 [一般の部](1)41会(2)くらげ(3)一世風廓。
 [レディースの部](1)笑龍〜迅雷〜(2)小覇王
レディース(3)笑龍〜婆娑羅〜。
 [小学生の部](1)笑龍〜紫電〜(2)ビッグ リ
アン(3)三庄パイレーツ
 [中学生の部](1)笑龍〜烈火〜(2)青鳥〜ブル
ーバード〜(3)しーふーど〜Beautiful
SeaWorld。
 「写真は因島水軍まつり実行委員会の提供」。



ニュース・メニューへ戻る