2012年7月4日(水) "原点回帰"の祇園さん、1週間前の前夜祭 神仏習合による御旅所祭 7日(土)夜、三体廻しでクライマックス |
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"原点回帰"を旗印に、往事の姿・よかりし頃に 一歩ずつ立ち返ろうとしている尾道祇園祭・三体 みこしの前夜祭が30日(土)夜、本通りの尾道商 業会議所記念館広場で執り行われ、各町内代表者 の出迎え・参列、常称寺を筆頭とする時宗尾道門 中の僧侶が参詣と、失われたかつての情景が一夜 限りで再現された。 [林 良司] "ヨイヤサーノヨイヤサー"の掛け声勇ましく、 夜店で賑わう本通り商店街を練り進んだ一つ巴・ 二つ巴・三つ巴の三体は、御旅所となった土堂の 尾道商業会議所記念館広場へ渡御(とぎょ・御旅 所へお渡りになる)。7日の本番で今年初登場す る久保地区の一つ巴子ども神輿と共に安置された。 御旅所にお鎮まりになった三体を前に、巫女舞 が奉納されて祭典が幕開け。 主催者を代表して、尾道三体みこし保存会・城 間和行会長が挨拶に立ち、「4年前の常称寺里帰 りを契機に、原点回帰を掲げ、歴史の掘り起こし による深みのある祭りの再活性化に、継続して取 り組み、前夜祭も恒例行事となりつつある。一週 間後の本祭当日に向けて、賑々しく前景気を煽り たい」と述べた。 祭典の核となる、常称寺住職の御旅所参詣では、 時宗尾道門中より、常称寺、海徳寺、正念寺、海 福寺、本願寺(福山市鞆)、観音寺(三原市)の 僧侶が参列し、御神前で般若心経を読経し、併せ て仏式により神の霊威を奮い立たせる「神力倍増 回向(じんりきばいぞうえこう)」の儀式が厳か に斎行された。 神仏習合の法要後は、各巴の担ぎ手代表者、町 内代表者(久保・筒湯・長江・土堂の地区社協会 長)、市長代理として郷力和晴副市長が玉串を奉 奠し、各町内及び尾道の厄除と平安、三体廻しの 無事執行を祈願した。 三体みこし保存会の山根武夫事務局長が締めの 挨拶をし、4年目の三体前夜祭は締め括られた。 前夜祭を経て迎える本番・三体みこし廻しは、 7日(土)に執り行われる。当日は18時に久保新 開の八坂神社を出発、一つ巴は久保地区、二つ巴 は長江地区、三つ巴は土堂地区を練って、19時に 土堂渡し場へ集結する。 今年は初の試みとして、久保小児童が久保地区 の一つ巴の紋所を付した子ども神輿を担いで参加 するところも見所。 祭りに華を添える尾道ベッチャー太鼓女子メン バーの太鼓にのって、神の幟を軸に三体が勇壮に 競い合う夏が、今年もまたやって来る。 |