2012年2月23日(木) 出版は3月上旬に決定 ありし日の尾道へタイムスリップ... 尾道...セピア色の記憶第二章 来月3日商議所記念館でスクリーン発表会 |
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尾道学研究会(天野安治会長)による「尾道絵 葉書発掘」成果を形に留める資料集(写真集)の 第二弾、『尾道...セピア色の記憶−第二章−』の 出版に先駆け、おのみち歴史博物館でこれまでの 営みを振り返る企画展が開催されているが(同館 主催)、その関連行事として、絵葉書(写真)を スクリーン上に大きく映し出し、往時の尾道風景 ヘタイムスリップするひとときを楽しむスクリー ン発表会が、3月3日(土)18時半から、本通り の尾道商業会議所記念館2階議場で開かれる。 [林 良司] これまでにも、市民からの情報・証言収集を兼 ねる形で、スクリーンに投影しての報告会・発表 会を重ね、一昨年の年明けには、絵葉書の原板写 真となる「ガラス乾板」(元・盛文館書店の射場 昭人氏提供)をデジタル現像して公開し、展示と 併せて多くの来場者が見られた。 今回は第二章に収録される新着・未公開のもの から、【眺望...麗しき眺めを望む】、【鉄道... 尾道駅の記憶】、【桟橋...航路の記憶】、【小歌 島...島と博覧会の記憶】、【学校...懐かしき学 び舎】、【パノラマ...壮麗なる尾道港全景】など、 ジャンル別にピックアップして映し出す。 前作(第一集)は旧尾道の絵葉書で占められて いたが、今作では【島の風景】と題して向島、因 島、瀬戸田(生口島)の絵葉書も紹介され、向島 では柑橘栽培の状況を伝える絵葉書、因島では日 立造船の前身となる大阪鉄工所因島工場の絵葉書、 瀬戸田はパノラマ仕立てに町並みを写したものか ら向上寺、光明坊、耕三寺などが見られる。 旧尾道外では、とりわけ「栗原川改修記念」の 絵葉書は見所の一つ。 同絵葉書は、昭和6年(1931)に竣工した栗原 川改修を記念して発行された絵葉書3種で、流路 を変えた栗原川と栗原本通り及び現在の184号 線の初期の姿が一望できる。また、埋め立てられ て暗渠になった旧栗原川河口付近、現在の三軒家 北側から栗原東一丁目界隈の町並みを写した一枚 には、商店が軒を連ねる栗原本通りの昭和初期の 情景が写し込まれるなど、資料的にも貴重な写真 として注目が集まる。 解説はプロジェクト監修者である天野会長以下、 解説文執筆担当者がそれぞれ解説を交え、併せて 参会の市民からの情報・証言、思い出なども随時 寄せてもらう。 前述の栗原川改修記念絵葉書の内、栗原東一丁 目界隈にレンガ造とおぼしき煙突が確認され、そ こに「尾道■■株式会社」との看板が掛かるが、 一部分は不鮮明で特定されず、この辺りも参会者 からの情報提供に期待が高まる。現段階では、三 軒家町にあった「尾道酒造株式会社」(社長は尾 道市長を歴任した土屋寛氏)ではないかとの情報 が上がっているが、さてどうであろうか。 18時より受付開始、18時30分〜20時頃まで。入 場無料、定員50名先着順(定員になり次第締切)。 既に展示会報道の段階で予約申込みが多く見られ ており、参会希望者は出来るだけお早めに。会場 の商議所記念館は、三井住友銀行の東側に位置。 駐車場は無い為、公共交通機関か最寄りの有料駐 車場を利用。 第二章は3月上旬のリリースで確定、A1判フ ルカラー120ページ、デジタル現像されたガラ ス乾板から、代表的な一枚である尾道駅舎を写し た原板写真を絵葉書化し、フロクとして封入。定 価は税込み2800円。出版事業をスタートさせてい る啓文社からの発行となる。発表会の席上、見本 も公開の予定。 |