山陽日日新聞社ロゴ 2012年1月27日(金)
 四川料理のはずが何故か
  今年で12年、豚饅のお店「長江」
女性客にも人気
厨房の店主
 店名の由来は、中国一の壮大な川から−。馴染
みの高校生がお店の宣伝のために作成したチラシ
には、そのように書いてある。今更だが、このお
店「長江」も歴とした中華料理のお店、豚饅の専
門店である。本通り長江口近くで既に開店して12
年を迎えるとあって、ご存知の方が多いだろう。
 「サラリーマン時代に中国出張の度に、尾道に
中華料理のお店を出したいという思いが強くなっ
たんです、それも四川料理を」と店主・服部恭典
さんは語る。じゃあどうして「豚饅屋」になった
のかと言えば、コックを捜しに重慶まで出向いた
が、どうしても納得出来る人に尾道に来てもらえ
ることが出来なかったから。それなら自分で出来
ることをしようと、中華まんじゅうを思いつき、
偶然に来尾した重慶市の副市長にお願いして先生
を紹介してもらった。ところが、教わった通りに
作ってみようと思っでも、中国で使った粉は日本
にはない、おまけに粉の配合も分からない。自分
に残る感触を頼りに、粉の配合から試行錯誤して
開店。
 塩豚饅、醤油豚饅と開店当初からのメニューの
他に、町名由来の十四日巻に、最近力の入るオリ
ジナルメニュー第三弾のじゃが豚饅。おやつ感覚
のあん焼餅、ごま焼餅なども甘すぎず食べやすい。
「修行中の京都でも長江さんの噂は聞こえてきま
したよ」と今回取材した他の店主も言うほど、味
はお墨付き。神戸・南京町にわざわざ出向かなく
とも、美味しい「豚まん」はこの尾道で食せる。
 十四日巻150円以外豚饅は1個80円。一口サ
イズで、ぱくりと一気に頬張るのが、記者のお薦
め。学校帰りの高校生がいつもの如く、楽しそう
に買い求める姿が印象的。そのほか、老若男女問
わずファンの多い「杏仁プリン(200円)」も
アッサリと頂ける。次なる新作の登場も待ち遠し
いが、湯気の立つ豚まんが、寒い冬には身も心も
お腹も気持ちよくしてくれる。
 「長江」の定休日は、不定休。店主目く、ほぼ
毎日営業していますとのこと。冷凍での宅配も扱
っている。問い合わせは、0848・20・7729まで。

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