山陽日日新聞社ロゴ 2012年1月26日(木)
啓文社から発行
『尾道...セピア色の記憶 第二章』制作進む
 今昔対比の試み再び
  撮影地点を探すのもまた面白い
千光寺山から対岸を見渡す(昔)
千光寺山から対岸を見渡す(今)
撮影地を探して撮影
 尾道学研究会(天野安治会長)では、明治・大
正・昭和のありし日の尾道風景を記憶(記録)す
る古い絵葉書(写真版)を集成した資料集、『尾
道...セピア色の記憶』続編の制作を目下進めてい
るが、前作の副産物として出された「今昔散策ガ
イドブック」版(コンパクトサイズ本)で試みら
れ、好評を頂いた風景の今昔対比を一部において
盛り込むことにしている。    [林 良司]

 今昔対比でピックアップされたのは、千光寺山
山頂近くから真正面に兼吉丘陵を望む一枚【絵葉
書タイトル..尾道千光寺山展望】、千光寺辺りか
ら東回きに市街を見下ろす一枚【(尾道)千光寺
眺望】、長江の福善寺辺りから千光寺山東斜面地
を眺望する一枚【(日本百景千光寺山)千光寺山
全景】の計3枚で、何れも大正〜昭和初期の風景。
 「今昔散策ガイドブック」でメイン・カメラマ
ンを務めた尾道学研究会監事の山中仁さん(坂道
写真館主人)が今回も担当し、それぞれの撮影ポ
イントを探索しながら、絵葉書の風景の今を切り
取っていった。
 千光寺山から真正面に兼吉丘陵を望む一枚(写
真=上)では、ポンポン岩(鼓岩)から少し上っ
た位置に撮影地点を認め、更に細かい位置関係を
吟味。すると山中さんは、絵葉書に映る眼下の斜
面地に柿の木が生えていることを見出し、それが
現在も同じ位置関係にあることを発見、これによ
って撮影地点が確定されるに至るなど(写真=下)、
改めて今昔対比の面白さに気付かされた次第。
 千光寺辺りから東に向けて市街を眺望する一枚
は探索に難儀し、上がったり下りたりを繰り返し
ながら、対岸向島側の山並みの見える位置関係を
ポイントに、ほぼ絵葉書に近い地点を探し当てる
など、わずか3枚ながらも時間をかけての探索・
撮影が続けられた。
 撮影された現在の風景は、ガイドブック版と同
じスタイルにレイアウトされ、本編の内に収録さ
れる。
 山中さんは感想で、「昔の面影をよく残してい
る尾道とはいえ、50年、100年も経てば景観は
一変します。撮影地点の割り出しも簡単そうに見
えて、意外に難しいのは前回と全く同様でした」
と、昔ながらの懐かしい町並み..と言えども、尾
道の風景からは明らかに変貌し続けている(現在
進行形)ことを改めて痛感するコメントを寄せて
いる。
 続編『尾道...セピア色の記憶−第二章−』は、
出版事業に乗り出している啓文社から2月下句頃
の発行予定で、今作では併せて電子図書版も同時
リリースされる(iPadなどのモバイル機器で
あれば今昔散策ガイドブックともなる)。
※詳細については追って報道します。



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