山陽日日新聞社ロゴ 2011年11月26日(土)
『東京物語』訪ね
クラウスさん映画資料館や図書館に
 ドイツ−尾道文化交流
  映画監督「ヴェンダース」写真集を寄贈
「東京物語」ロケ地 浄土寺でクラウスさん
上・市立中央図書館長。下・映画資料館の小津安二郎コーナーで
茶房こもん大谷治さんと日独文化を語り合う
 ドイツ・北西部デュツセルドルフに近いヴッパ
ータールからこのほど、男性が1人尾道を訪れ、
4日間滞在した。クラウス・シュティーベリング
(Klaus Stiebeling)さん(72)。
同郷で、世界的な映画監督、写真家のヴィム・ヴ
ェンダース(66)が6年前の秋に訪れ撮影した写
真集「Journer to Onomichi」(尾道への旅)を
10冊持参、市民の皆さんにプレゼントし、交流し
たいと町を散策した。       [幾野伝]

 クラウスさんは23歳の時に世界一周旅行で初め
て日本を訪れた。帰国後に書籍販売業を営み、
1966年に2回目の世界旅行へ。トルコ−イラン−
アフガニスタン−パキスタン−インド−ネパール
−バンコクと陸路をヒッチハイクし、4ヶ月掛け
て日本に到着。
 これが切っ掛けとなり東京に30年間滞在。初め
はドイツ語関連の出版社・三修社に勤め、その後
書籍販売業の会社を興し、ドイツの美術・芸術を
国内で紹介、合わせて日本の伝統文化をドイツに
伝えてきた。
 リタイアし96年に帰国、ヴッパータールの「ド
イツ−日本友好サークル」を設立、今も年に1、
2回は日本を訪れ、さまざまな市民交流を続けて
いる。
 これまでに愛媛県の大三島には度々来ていたが、
尾道に立ち寄ったことはなかった。数年前、小津
安二郎監督を敬愛するヴェンダース監督の写真集
を通じ、映画『東京物語』の冒頭とラストシーン
の舞台が尾道であることを知り、ぜひ訪ねてみた
いとドイツ語・英語版の写真集「Journer to
Onomichi」を手に、今回東京から足を伸ばしたも
の。
 『東京物語』のロケ地、住吉神社や浄土寺を巡
り、小津安二郎監督のコーナーがあるおのみち映
画資料館と市立中央図書館、尾道大林宣彦映画ア
カデミーの3ヶ所に写真集一冊づつを寄贈した。
 さらに、写真集の象徴的な作品となっている浄
土寺山の頂上にも上がり、ヴェンダース監督も同
じ時期に見た初冬の夕暮れを写真に収めていた。
 映画資料館では市教委文化振興課、梅林信二学
芸員から『東京物語』に関する丁寧な解説に耳を
傾け、図書館では今岡美都子館長から「この尾道
をとらえた写真集は素晴らしい。私達が普段考え
ないところに視点がある。来月の特設コーナーで
紹介、多くの市民に見て頂きます」と礼を述べて
いた。
 尾道大林宣彦映画アカデミーの大谷治会長とは、
日独の生活文化や映画、芸術の比較などで話が盛
り上がっていた。
 残り7冊の写真集は山陽日日新問の紙面を通じ
て、興味のある市民にプレゼントしでばしいとク
ラウスさん。(この募集は終わりました)



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