山陽日日新聞社ロゴ 2011年3月25日(金)
 尾道鉄道の思い出
  3年間ありがとう・・・
 昭和31年3月、御調郡組合立東部中学校(市・
貝ヶ原)を卒業した同級生6名が、4月から広島
県立尾道商業高校に通学するため尾道鉄道を利用
し、いろいろな出来事を経験しながら、3年間オ
ノテツにお世話になりました。
 私は朝5時30分、御調郡奥村(現・御調町綾目)
の田舎の家で母の手料理と、自宅で飼育する乳牛
の絞り立ての牛乳を飲み、急いで自転車に飛び乗
り、市駅6時30分発の電車で同級生6人と尾道駅
まで約50分の車中、談笑しながら通学した。楽し
くて、愉快で、しかも面白いことばかりのオノテ
ツ通学3年間でした。
 オノテツの一番の思い出は、畑駅までの登りの
ノロノロ運転はいつもの出来事でしたが、やはり、
上りの電車が梅雨時、雨降りの時、三成駅から大
池駅に向かう急勾配の坂で、電車の車輪がスリッ
プして前に進まない状態になった時、車掌さんと
一緒にレールに砂をまいて、皆んなで電車を押し
て登りきったことが、特に印象に残っています。
今思えばなつかしい!楽しい出来事の1コマでし
た。
 学校が終わって放課後は、千光寺公園グランド
で終電に間に合う時間まで野球の練習をし、土堂
の坂道を駆け下りて終電に飛び乗って帰ったこと
が度々ありました。
 オノテツは、私達6人の同級生にとって通学の
足として3年間お世話になりました。今は感謝の
気持ちでいっぱいです。
″ありがとうオノテツ″
 (愛知県、松井幹雄さん・70歳)



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