2010年9月29日(水)
なかた美術館
 20世紀のフランス文化
  ユトリロやキスリング「エコール・ド・パリ」展を
展示の様子
 館内に入ると、そこは20世紀初めのフランス・
パリである−。潮見町、なかた美術館で「エコー
ル・ド・パリ」展が開かれている。12月26日まで。
                 [幾野伝]
 なかた美術館の所蔵品に個人蔵の作品をプラス
した展覧会で、尾道市や山陽日日新聞社、啓文社
などが後援。文学やファッション、美術など様々
な文化が華やかで、最先端だった19世紀末から20
世紀初頭が舞台。ヨーロッパ各地や世界中から画
家を志す青年がパリに集い、特定の文化運動に属
さず、独自の表現を追求した「パリ派」(エコ・
ル・ド・パリ)と呼ぱれた画家達にスポットを当
てた。
 モーリス・ユトリロをはじめ、ヴァン・ドンゲ
ン▽マリー・ローランサン▽モイズ・キスリング
▽ジョルジュ・ルオー▽モーリス・ド・ヴラマン
ク▽ジュール・パスキン▽パブロ・ピカソ▽レオ
ナール・フジタ(藤田嗣治)▽マルク・シャガー
ルの合わせて27点を展示(=別表参照)。
 美術館が所蔵するユトリロ「パリのマラケー河
岸」は1906年制作の初期作品で、「風景(モン=
ス二通り)」や「コルシ力島風景」(1912年)な
どと、有名画家になってからの「モンマルトルの
サクレクールの階段」(1930年)との比較も出来
る。
 「モンマルトルの−」はそれまでのユトリロの
色彩とは異なり、晴れた空の色、はっきりした輪
郭で建物や階段などが描かれている。「売れっ子
になったこの時期には、妻の要望もあってたくさ
んの作品を描いている。並べて見ることでユトリ
ロの歴史も垣間見えます」と国近有佑子学芸員
(=写真)。
 他にキスリングの「マルセイユの港」「若きイ
タリア人の肖像」、ローランサンの「母と子」
「天使のささやき」、「婦人像」、シャガールの
「イーゼルに向かう画家」、ピカソの「三人の裸
婦」、ドングンの「モーとレイモンド」、フジタ
の墨絵「猫」など、どれも優しく柔らかな色彩と
タッチで描かれた作品で、ユトリロの風景画とと
もに、20世紀初めのフランス文化、暮らしが感
じられる。
 「彼らは様々な主義の画家達とも交流し、刺激
し合いながら、自由に想像の世界を広げた。大き
な潮流に流されることなく、個々の輝きを放つ画
家達が織りなした鮮やかな絵画に触れて頂けたら」
と話している。
 観覧料は一般500円、大学生以下は100円。
月曜日が休み。
 期間中、来月11日には館内のレストラン・ロ
セアンで秋のディナーショー「小川景司シャンソ
の夕べ」(1万円)、同24日には展示室でミュ
ージアムコンサート「イタリアバロックを奏でる」
(アルト・宮脇百合江さん)が開かれる(1000円)。
 問い合わせは電話0848-20-1218へ。

なかた美術館

出展作品一覧 ユトリロ「パリのマラケー河岸」「コルシカ島風景」「ベルリオーズの家」「モンマルトルのサクレクールの階段」「風景(モン=スニ通り)」「「ナチュアの鐘楼」「パルミエ通り」「アミニー通り」ドンゲン「モーとレイモンド」「ばらのブーケ」「婦人像」ローランサン「母と子」「婦人像」「天使のささやき」キスリング「若きイタリア人の肖像」「マルセイユの港」「風景」ルオー「ソランジュ」「ピエロ」ヴラマンク「静物」「ばら」パスキン「婦人像」ピカソ「三人の裸婦」フジタ「花束」「猫」「キューピット」シャガール「イーゼルに向かう画家」



ニュース・メニューへ戻る