2010年5月14日(金)
三浦正幸教授
日本の宝『鞆の浦を歩く』発刊
 「江戸と同じ町並みは国内唯一」
表紙(常夜灯の写真)
三浦教授
 尾道市文化財保護委員の広島大学大学院文学研
究科教授、三浦正幸さん(55)が、福山市鞆町の
魅力を案内するガイドブック「日本の宝鞆の浦を
歩く」(=写真上)を執筆、広島市東区の南々社
から発刊した。カラー写真で町並みを形成した歴
史、特徴ある町屋の建築様式などに触れながら、
鞆の浦の成り立ちを分かり易く解説している(本
体1200円)。
 「龍馬ゆかり」、「町屋見学」、「鞆港周辺」、
「寺社めぐり」、「旧街道筋見学」、「大可島」
の6コース別に、三浦教授とカメラマンが丹念に
歩きながらガイドしていく内容で、カラー写真や
地図を多く使い、読者が鞆の町中を実際に歩いて
いるかのような感覚が楽しめる。
 常夜燈がある鞆港西側から北側、東側に至る
「雁木」については、「どれも江戸時代に創築さ
れ、明治期にほぼ同様の形で造り直されたもの。
雁木の長さは46m、68・6mにわたって続き、全
国どの港の雁木とも比べ物にならないほど雄大」
と絶賛。
 またシンボルの常夜燈も「江戸時代の石造りの
常夜燈としては全国最大級」と語り、「江戸期の
港湾施設である船番所、雁木、常夜燈、石積み波
止、焚場の五点セットが残るのは鞆の浦の大きな
特徴で国内唯一」とその貴重さを本書でも強調し
ている。
 三浦教授はまえがきで、次のようにも記してい
る。
 鞆の浦には江戸時代の中期と後期に描かれた町
の絵図が残つているのですが、現代の地図と比べ
てみると、ほぼすべての街路が変化せずに現存し
ています。海岸線も東側では埋め立てられて少し
陸地が増えていますが、鞆港の周辺はほとんど変
化がありません。
 300年前の姿をよくとどめており、当時の町
絵図が現代の地図としても通用する。そのような
町は港町に限らず、全国でも鞆の浦以外には例は
ない。
 現代に置き換えるならシンガポールに匹敵する
ほど、経済・文化・外交、すべての面で第1級の
大都市として大きな発展を遂げていた港町・鞆の
浦は、信じられないほどのおもしろさにあふれて
いる。
 三浦教授は尾道市の「歴史文化基本構想等策定
委員会」のメンバーでもあり、尾道市の建造物の
調査などでも尽力している(=写真下)。
                  [幾野伝]



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