2010年4月24日(土)
19回尾道薪能
 将来担う孫の和史君が初出演
  5月8日9年ぶり吉田潔司さんシテを
ポスター
 初舞台の孫が加わり三代で出演を−。19回目と
なる「尾道薪能」が、来月8日午後6時から東久
保町、真言宗浄土寺の阿弥陀堂(国重要文化財)
で開かれる。重要無形文化財能楽(総合指定)保
持者で父親の吉田潔司さん(68)が、2001年以降
息子の篤史さん(36)に譲っていた能の主役シテ
を9年ぶりに演じる。
 尾道足利氏ゆかりの会(村上隆会長)と尾道薪
能実行委員会(堀田克介委員長)の主催で、広島
県や尾道市、市教委、尾道商工会議所、市文化協
会、山陽日日新聞社などが後援。
 能「半蔀(はじとみ)」への誘いとして、シテ
方観世流準職分の篤史さんが能の歴史、謡曲につ
いて簡単に解説してスタートする。
 能のクライマックスだけ、謡を交えて演じる仕
舞「老松」では篤史さんの長男で、潔司さんの孫
にあたる和史君(3つ)が初出演する。篤史さん
は謡で共演。
 日暮れに合わせて薪に火が入れられ、狂言「盆
山」を茂由良暢さんと山口耕道さん、仕舞「鞍馬
天狗」を井上裕久さんが披露。
 メイン舞台の能「半蔀」を吉田潔司さんが演じ、
舞台には小林明・池坊尾道支部長の立花が置かれ
る。
 京都の僧(ワキ)が一夏の間、立花供養をして
いると、ある日一人の女(前シテ)が来て白い花
を供えた。花の名を尋ねると、夕顔の花と答え、
女の素性を聞くと、五条辺りの者とだけ答えて消
えた。中入りで後半、不思議に思った憎が五条に
来てみると、荒れ果てた一軒の家に夕顔の花が咲
いている。源氏物語の昔を偲んでいると、半蔀
(建具の一種)を押し上げて女(後シテ)が現れ、
この家での源氏の君と夕顔上との契り話などを語
り舞を舞うが、明け方に僧の夢は覚める、という
ストーリー。
 吉田嘉謡社(京都府向日市)は、尾道では佳弘
−潔司―篤史さんの三代、64年に亘って謡と仕
舞の稽古場を開いており、近年は小学校での能の
授業や京都への修学旅行などで伝統文化の普及に
努めている。今回次々代を担う四代目の初出演で、
来年で20年になる尾道薪能も新たな歴史を刻み
始めることになる。
 前売り入場料は大人3000円、大学生1000円、
高校生以下は無料。ロープウェイ乗り場、尾道駅
観光案内所、啓文社各店などで販売している。
                 [幾野伝]



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