2009年7月22日(水)
 熱気充満古里の夏担ぎ手と肩組み
  転校生ロケ地
   大林監督「天神祭」に姿見せ
神輿と大林宣彦監督
◎..尾道の夏祭りを代表する長江1丁目、御袖天
満宮の例祭「天神祭」は連休中日の19日夜、地域
の巡行を終えた大神輿が境内の急峻な55段の石段
を昇り降りし、フィナーレを飾った。
◎..17日から巡行していた神輿は最終日の午後、
地域を廻り夕方天満宮に帰着。多くの市民や観光
客が見守るなか、氏子青年部の若者衆と尾道高校
の生徒が「サア、ヨイヤサアーヨイヤサアー」の
勇ましい掛け声にバランスを取りながら石段を何
度も昇り降りし、最後は境内まで一気に駈け登り、
大きな拍手と歓声に包まれた。
◎..友人の宇根本忠信さんの叙勲祝賀会に出席の
ため帰省していた映画作家、大林宣彦監督(71)も
姿を見せ、誘われるままにいつの間にか祭りの輪
の中に参加。神輿を囲む担ぎ手達と肩を組み、拝
殿前でも勇壮に練られる人の波(=写真上)に合わ
せて、一緒にリズムをとっていた。汗が飛び散り、
熱気が充満する『尾道の夏』を体感、終了後には
握手を交わしていた(=写真下)。
◎..監督は「《転校生》の撮影の時はぼくも40代
初めだった。ロケ中の昼休憩に、スタッフと一緒
にこの石段を何回も走って競争したことを思い出
すねえ」と回想し、「一緒に神輿を担いだ若者か
ら、『今度、ぼく達の祭りを映画に撮って下さい
!』と言われたのは嬉しかった」と笑顔。帰り道
では「監督さん帰っとられましたか−。尾道はや
っぱりええ町ですよね−」と近所の初老女性から
声を掛けられ、「古里はやっぱり良いですね」と
大きくうなづいていた。
                  [幾野伝]



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