2009年2月24日(火)
なかた美術館
第1回四季展招待作家の作品を一堂に会す
 四半世紀前の尾道風景
  ブラジリエや中川一政ら32点
カシニョール ONOMICHI中田一政「塔(尾道)」
 フランス画壇を代表するブラジリエ、カシニョ
ールら、中川一政、田村一男ら文化勲章、芸術院
会員ら当代人気画家たちが風光明媚な尾道を四半
世紀前に描いた「絵のまち尾道四季展 招待作家
作品展」が潮見町、なかた美術館で開かれている。
巨匠たちが描いた風景画は四半世紀経った今も輝
きを放っている。5月10日まで。
 故中田貞雄商議所会頭が提唱した「絵のまち尾
道四季展」は昭和58年に初めて開かれた。記念す
べき第1回展にはフランス画家を代表するブラジ
リエ、カシニョール、アイズピリらや文化勲章の
中川一政、光風会理事長の田村一男、高田誠、伊
藤清氷、奥谷博、松樹路人ら文化功労者、芸術院
会員ら招待作家が尾道を訪れ、描いた。25周年の
節目になかた美術館が所蔵する招待作家全作品32
点を展示している。全作品を一堂に会する展覧会
は初めで絵画ファンには見逃せない企画になって
いる。
 ブルーを基調に透明感ある色彩で描いたブラジ
リエの「尾道の思い出」、ものうげな女性が千光
寺の欄干にもたれたカシニョールの「ONOMI
CHI」=写真左=、千光寺公園から尾道水道を
見渡したアイズピリの「尾道」、信徒が寺の急な
石段を登るクリスタンの「尾道風景」。
 中川一政は「塔(尾道)」=写真右=、田村一
男は霞たなびく「瀬戸内春景」、精緻な中根寛の
「尾道夕映」、朝日に照らされた宮永岳彦の「尾
道金色」、中村琢二の「尾道水道」、切り絵のよ
うな高田誠の「尾道風景」、晩寄りを描いた鴨居
玲の「尾道(魚屋さん)」と風光明媚な尾道をさ
まざまな視点で切り取り描き、四半世紀経った今
日でも、いまなお輝いている。
 招待作家作品展に併設し、「エコール・ド・パ
リ」コレクション展を開いている。
 「エコール・ド・パリ」は19世紀後半から20世
紀初頭にかけてパリで活躍した異邦人の画家達で
ピカソの「三人の裸婦」のスケッチ、ユトリロの
「パリのマラケー河岸」、ルノアールの「バラの
花瓶」、ルオーの人物画「ソランジュ」などなか
た美術館が所蔵する8点を並べている。
 小林和作記念室も模様替えし、「伯耆大山の春」、
「海(大崎上島)」、岡山県里庄村の「梨の花」
など6点を展示している。
 入場料は大人500円、中高大生100円、小
学生以下は無料。時間は午前9時から午後5時半
まで。月曜日が休館。

なかた美術館のホームページ



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