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2008年12月6日(土) 日本人の文化認識に対する警告− イコモス代表ら親書を 「鞆の浦架橋計画」再考求め |
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世界遺産候補地の調杏や評価を行うユネスコの 諮問機関、イコモス(国際記念物遺跡会議)本部 (フランス−パリ)のグスタヴォ・アローズ代表 からこのほど、鞆の浦の埋め立て架橋計画の再考 を求める親書が、金子一義国土交通大臣はじめ藤 田雄山県知事、羽田皓福山市長らに送られた。 さらに2004年に鞆を視察しているイコモス民家 建築国際学術会議委員会のマール・ドゥ・カラフ 委員長からも意見書が届けられている。 「この地には、真実性と完全性の顕著な特質に よって特徴付けられる、比肩すべきもののない、 その町らしさがある。これらの喪失は魅力的な港 湾都市の住民と訪問者の双方にとって取り返しが つかない欠陥になる」と警告し、「保護専門家、 政治家、投資家、開発者そして市民の間で、オー プンで親密な方法で対話をするべき」と述べてい る。 松居秀子・鞆の世界遺産実現と活力あるまちづ くりをめざす住民の会代表は「国内で世界遺産の 暫定リスト入りさえしていない鞆の浦に対し、世 界120ケ国が加盟するイコモスの総会で2期連 続で計画見直しの決議がなされた。そして今回代 表から直接要望が出されたということは、鞆の浦 の価値が国内でいかに過小評価されているかとい う表れ。私達が考える以上に重大なことで、日本 人の文化認識に対する警告でもあると思う」と話 している。 |