2008年10月10日(金)
シネマ尾道
映写機に続きスクリーン設備も
 18日オープン向けて最終段階に
工事中の内部
 NPO法人シネマ尾道(河本清順代表理事、会
員91人)による新しい映画館「シネマ尾道」(東
御所町)に9日午前、新しいスクリーンが設置さ
れ、18日のオープンに向けて館内の設備がほぽ整
った。              [幾野伝]

 シネマ尾道は、「尾道は映画(ロケーション)
の町でありながら、映画館が全然ないのは寂しい
−」と市民団体「尾道に映画館をつくる会」が設
立されたのが始まり。しまなみ交流館などで上映
会を重ね、全国各地の地域に根ざした小規模な映
画館の経営者達と交流、アドバイスを受けながら、
映画館の再建を目指して募金活動を展開してきた。
 2006年10月にNPO法人を立ち上げて、尾道駅
前の元映画館(尾道松竹)の建物を借りて準備、
県内の映画館で組織する広島県興行生活衛生同業
組合にも加盟した。
 これまで市内外の個人や企業経営者らから多く
の協力があったが、館内の改装費用2700万円には
まだ届いておらず、現在も募金活動を継続してい
る。
 8月末から改装工事に取り掛かり、館内の壁は
明るくもシックなトーンに塗り替えられ、床には
カーベットを敷き、トイレも改修した。110席の椅
子も設置し終えた。映写機は岡山市のミニシアタ
ー「シネマ・クレール」から格安で購入、先日映
写室に収まった。
 スクリーン施設は映画作家、大林宣彦監督の夫
人で映画プロデューサーの大林恭子さんから紹介
された大阪市の映像専門家、細田義一さん・博久
さん親子の監修で設計、9日午前、兵庫県尼崎市
の専門業者によって縦3・45mx横7・4mの
シルバー色のサウンド・スクリーンが掛けられた
(=写真)。細田さんも同日夕方、現場を訪れ、
設置状況を確認した。
 スクリーンは、「スタンダード」をはじめ「ヨ
ーロピアン・ビスタ」や「シネマスコープ」、現
在主流の「アメリカン・ビスタ」など、いずれの
フレームサイズにも対応出来るように、暗幕の
「マスク」設備も整えている。
 作業を見つめていた河本代表理事は「せっかく
多くの方々のご協力で『箱』は出来たので、これ
を継続させていく努力をしていきたい」と語って
いた。
 改装工事が終わり次第、試写上映や運営の段取
りを繰り返し、18日のオープンに向けての最終の
準備を行う。
 17日午後7時からは、オープニングレセプショ
ンを開く。「お世話になった方や尾道を愛し、映
画を愛する皆様に集まって頂きたい」とシネマ尾
道。参加費は1000円でドリンク付き。

場所はこのあたり



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