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2008年4月25日(金) 足もとから暮らし見る今秋で30周年に スポーツ有名選手「栄光のはきもの」100点越え |
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尾道の隣町、福山市松永町にある「日本はきも の博物館」が今年秋で開館30周年を迎える。尾道 はじめ全国的にも、私設の美術館や博物館の維持 運営には大変な労力が必要だが、これまでに収集 した国内外の資料は1万3000点にのぽり、文字通 り日本を代表するはきもの専門の博物館になって いる。記念の企画展「栄光のはきもの30年の歩み」 では、これまでに寄せられた有名スポーツ選手の シューズ100足余りがまとめて公開されている。 [幾野伝] 日本はきもの博物館は、1878(明治11)年に初 代の丸山茂助が下駄作りを始めて100年、さら に日本一となった松永の下駄産業100年を記念 して、2代目の丸山茂樹さん(故人)が1978年10 月に本社敷地内に設立、オープンした。現館長は 茂樹氏の夫人、丸山万里子さん。 博物館は鉄筋コンクリート造の2号館、大正14 年建築の木造平屋、大正8年建築の「職人長屋」 の3棟からなり、国内のはきもの資料1万1000点、 海外の資料2000点の合わせて1万3000点を収 蔵。時代、労働(産業)、暮らし(日常)、信仰 (行事)などのテーマ別で展示している。 さらに1994年3月には、姉妹館の日本郷土玩具 博物館をつくり、日本と世界の郷土玩具5万点を 収蔵。「人の心と暮らしを育んできたはきものと、 郷土玩具の収集・保存・研究につとめ、優れた民 俗文化の遺産を多くの人に見てもらいたい−」と いうのが基本コンセプトになっている。年間約3 万人が訪れる。 「足もとから栄光の記録を残そうー」と有名ス ポーツ選手のシューズを集めた「栄光のはきもの コーナー」は、オープン前の1977年にマラソンラ ンナーの君原健二さん(メキシコ五輪銀メダル) らから寄贈を受けたのが始まりで、陸上や野球、 バレーポール、相撲、ゴルフ、サッカーなどあら ゆる競技で活躍する選手の物を譲り受け、順次公 開している。 資料は購入することはなく、関係者の紹介や仲 介で恵贈してもらっているという。昨年、トリノ 五輪金メダリスト荒川静香さんのスケートシュー ズ(=写真下)がちょうど100足目になった。 さらに今年になって届けられたサッカー日本代表 選手、中村俊輔さんや高原直泰さんら6人のシュ ーズも初公開している。 記念プレイベント「栄光のはきもの30年の歩み 展」は6月2日まで。両館共通の入館料は一般10 00円、大学専門学校生800円、中高生600円、 幼児小学生400円。 敷地内には、現在コーヒーハウスとして活用し ている大正11年建築の元社屋(木造モルタル洗出 し2階建て)もあり、国登録有形文化財に登録さ れている(=写真上)。 問い合わせは昔084‐934-6644へ。 |