2008年2月9日(土)
高西いちご園
 土耕栽培こだわり13年
  灯油高騰の影響で1ヶ月遅めに
摘み取り
 尾道市の北部、御調町公文の農業、高西孝行さ
ん(71)・菊美さん(67)夫妻が、定年退職後に
開設した「いちご農園」が間もなく収穫のピーク
を迎える。今シーズンもその味を知るファンが、
週末を中心に多く訪れている(=写真)。
                 [幾野伝]

 兼業農家に育った孝行さんは、旧御調町役場に
勤めながら米作りを続けていたが、58歳で退職し
たのを機に野菜といちご栽培に転換した。新種の
いちごにも着目し、独学で栽培技法を習得、さら
に「ただ買ってもらうだけでなく、直に作物に触
れてほしい」との願いから来園者に摘み取っても
らう「もぎとり農園」をオープンさせた。本格的
に始めて今年で11年目になった。
 いちごのビニールハウスは3棟(約500平方
m)あり、味に深みがあると言われる品種「レッ
ドパール」を毎年、土耕栽培している。現在、い
ちごの栽培は作業の効率化などから、「高設の水
耕」が主流になっているが、高西さんは「腰を低
くしての作業はきついのですが、やはり土で出来
たいちごの方が味が濃いように思います」と話し、
土耕栽培にこだわり続けている。ハウスは全てビ
ニールを二重構造にし防寒、夜間は灯油ボイラー
を焚いて育成を手助けしている。
 いちごは一昨年の12月に親苗を作り、それを元
に育てた子苗を昨年10月に植え付けて、現在の収
穫シーズンを迎えており、足掛け3年に亘る作業
になる。
 菊美夫人も60歳で会社を定年退職後、野菜作り
に本格的に取り組んでおり、手作りの加工品を自
ら考え出しては商品化し、道の駅クロスロードみ
つぎで販売している。いちごの手入れが忙しい時
には、近くに住む兄弟も協力、要らない葉や芽取
りなどの細かな作業を手伝ってもらっている。
 昨年春から初夏の長雨が根に影響、例年より苗
が小振りだが、味は良いという。燃料が高騰して
いることから、今シーズンはボイラーの自動設定
温度を通常の6度Cから3度Cに落として対応し
ており、生育が1ヶ月ほど遅めになっており、
「ピークは2月下旬から3月下旬、5月いっぱい
は収穫が出来るのではないでしょうか」と高西さ
んは話している。
 尾道市内をはじめ福山、三原、遠くは広島市内
から毎年訪れるリピーターもいるという。
 昨シーズンから始めた食べ放題(高校生以上13
00円)も人気で、販売は100gが180円、1
パックが540円。問い合わせは電話
0848-77-0900か、090-8066-6921へ。

(すでに「じゃらん」等の観光サイトで電話番号が
公開されているため、今回はそのまま転載しました)



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